20 ページ20
髭切視点
僕と膝丸がこの本丸に来たのは三日前だった。
初めて主を認識したとき、僕たちは違和感を覚えた。
主の中には、明らかに人でない別の霊力が混じっていたからね。
…まぁ、それが三日月宗近のものだとは思って無かったけど。
僕たちはAと関わり深かった訳ではない。
Aは今でこそ無銘刀だが、平安の頃は美しいと評判の刀だった。
当然、同じ平安刀。
ある程度の事は知っている。
あの三日月宗近と夫婦刀だったことも。
それは膝丸も同じだ。
だからさっき鎌を掛けた。
主「えっと…髭切、膝丸…何か用でもあるのかな？」
髭「…んー？用って言うか…君って三日月と恋仲か何かなのかな？」
こういう時は直球で聞くに限る。
遠回しに聞いたって意味無いからね。
主は明らかに動揺し頬を赤く染める。
「えっ！？そんなに分かりやすかったかな私…」
恥ずかしがっているようだが、その顔には嬉しさが滲み出ている。
Aのことを知ってる身としては…あまりいい気分はしないね。
…それは膝丸も同じだろうけど。
膝「…一つ、忠告しておくぞ。
…俺たちはあくまでもAの味方だ。
会ったばかりの人の子に易々と従うほど俺たちは安くないのでな」
先に口を出したのは膝丸だった。
弟は、Aに興味がないような素振りを見せておいて実は気にかけてたからね。
別に恋愛としてって訳じゃないけど……知人？友人として。
髭「そういうことだよ。
どうして三日月が君といるのか分からないけど……あんまり自惚れない方が良いんじゃない？」
僕たちは燭台切のいる場所に戻る。
主は部屋から出ていった。
三日月に泣きつきにでも行ったかな？
膝「……俺はあの審神者のどこが良いのかさっぱり分からん。」
心底、理解に苦しむといった風に顔を歪め腕を組ながら唸っている膝丸。
髭「そうだね。
でもまぁ、僕たちには関係無いことだよ牛若丸。」
これは本人たちが解決する話であって周りがあれこれやるのは野暮だからねぇ。
膝「そうだな。
って、俺の名前は『膝丸』だ！
いい加減覚えてくれ兄者」
弟がいつもの台詞を言った所で、僕たちはAの宴の準備を手伝い始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 596人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱雀月夜(プロフ) - 夢主ちゃん可哀想…。ハッピーエンドを願ってます!更新頑張ってください! (2021年11月4日 20時) (
レス) @page27 id: feded0a453 (このIDを非表示/違反報告)
乱 - ………三日月！何故夢主ちゃんの方へ行かないのよ！貴方は夫婦だったんでしょう？審神者無理………です……… (2021年1月1日 2時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
菫乃レノン @元ゆき桜(プロフ) - 三日月は1度逝ってね、審神者はもうかえならないでね！これからも応援してます (2020年10月18日 0時) (レス) id: 9417010afe (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - 間違えて二回書き込んでしまった（´・ω・｀） (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - この作品好きです！更新頑張ってください( ・∇・) (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜桜月 x他1人 | 作成日時：2018年12月4日 19時
