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正面に立つ鶴の顔には涙の後が残っていた。
鶴「それじゃ短刀達に謝ってくる。そろそろ一期一振に殺されそうだ」
冗談めかして言っているが嘘でも無いよう。
顔がどんどん蒼白になっていく。
「…その顔で行っても驚かせるだけよ」
私は着物の裾で鶴の顔を拭う。
泣いた直後だからか、涙の後は綺麗に消えた。
鶴「…ありがとな…」
そう言って、鶴は本丸の中に消えていった。
私も自室に戻る。
自室の襖を開けると、中は殺風景だった。
初めて入った時は泣いていた記憶しかなく、よく見ていなかった。
部屋は、必要最低限の物に私の内番服などが置かれているだけだ。
夕餉まではまだ一時間ほどあるし、何もすることが無い。
私はふと自分の刀を手に取り、鞘から抜いた。
現れた刀身にはうっすらとだが傷跡が残っている。
「やはり……醜い…な」
小さく発したつもりが、部屋の壁で反響し思ったよりも大きく響いた。
私は刀身の根元部分に触れる。
ここは三日月宗近の紋が掘られていた場所だ。
夫婦刀になった証としてこの身に刻まれた物だったが、長年の手入れなどで殆ど消えてしまった。
物思いに耽っていると、襖に二つの人影が写った。
「A殿。少しよろしいですか？」
私は刀を鞘にしまい、刀掛けに置く。
「どうぞ」
「失礼します」
襖を開け、入ってきたのは空色の髪二人。
一人は髪が長く『和睦』と呟いている。
もう一人は洋服を着ていて、黄色の瞳だ。
一「初めましてですよね？私は一期一振。
先程は弟たちがお世話になりました。
鶴丸殿にも注意して下さったと聞きまして……」
物凄く輝いた笑顔を向けられる。
もう一人は壁によった所で静かに佇んでいるのだけど…放っておいても良いんだろうか。
「いえ……当たり前の事をしただけですから。
鶴についても、元々反省していたので私の力ではありませんよ」
それを聞いた一期殿は一瞬驚いた顔をして、また笑った。
一「謙遜される人なんですね。
まぁ今回は私だけでなく江雪殿も感謝してますし……本当にありがとうございました」
江「……お小夜が…お世話になりました…
貴方は……『和睦』が分かる方なのですね……」
和睦…？
確か……争いを止めて仲良くする…みたいな意味よね？
その考え方自体は素晴らしいと思うけど…刀としては…いつも苦労してそうだ。
「いえ…お役に立てたのなら何よりです」
私の言葉を聞いた江雪殿も小さく笑った。
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朱雀月夜(プロフ) - 夢主ちゃん可哀想…。ハッピーエンドを願ってます!更新頑張ってください! (2021年11月4日 20時) (
レス) @page27 id: feded0a453 (このIDを非表示/違反報告)
乱 - ………三日月！何故夢主ちゃんの方へ行かないのよ！貴方は夫婦だったんでしょう？審神者無理………です……… (2021年1月1日 2時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
菫乃レノン @元ゆき桜(プロフ) - 三日月は1度逝ってね、審神者はもうかえならないでね！これからも応援してます (2020年10月18日 0時) (レス) id: 9417010afe (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - 間違えて二回書き込んでしまった（´・ω・｀） (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - この作品好きです！更新頑張ってください( ・∇・) (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜月 x他1人 | 作成日時：2018年12月4日 19時
