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目の前を走る主殿は一際大きい部屋の前で足を止めた。
ここが大広間。
恐らく食事をとる場所だと三日月に説明を受けた気がする。
「えっと…ﾊｧ…ﾊｧ……ここが大広間…何だけど…ごめんちょっと待って……」
主殿は額に汗をかいて息も上がっている。
私は同じ距離同じ速度で走ったが、何ともなかった。
主殿は体が弱いのか？
「待つのは構いませんが…大丈夫ですか？」
「うん…全然…大丈夫！
もう行けるよ！いや〜普段から運動してないとこういう時にすぐ息が上がっちゃって。」
恥ずかしそうに話す主殿。
…本当に。頼りないと思ってしまう。
宗近様はこの人の子の何処を好きになったというのだ。
「…えっと…じゃあAちゃんには自己紹介をして欲しいな！
昼餉でこの本丸皆が集まってるから紹介しときたくて…お願い出来るかな？」
主は私を見上げて両手を組み、祈るような姿勢で私を見つめる。
胸が寄り、男だったら一発で仕留められそうだ。
そもそもお願いだなんて言っても此方は断れる立場に無い。
「…分かりました。では合図か何か頂けると助かります。いつ入れば良いのか分からないもので…」
「了解だよ！
じゃあ私が先に入ってAちゃんの事呼ぶから！そしたら入ってきてね」
そう言うや否や、主殿は大広間に入っていった。
落ち着きが無くて子供っぽい。
あれで何の努力もせず宗近様の隣に居られるのだから怒りが増してしょうがない。
私が刀だった頃にしていた努力は、死ぬ間際に宗近様を愛していた私の心は、全部無駄だったのだろうか。
「じゃあ新刀剣に入って貰うよー！
どうぞー！！」
いろいろな事を考えていたが、大広間から主の呼び声がかかる。
私は急いで笑顔を作り、襖を開く。
私が開いた襖はｽﾊﾟｰﾝとかなり大きな音をたて、大広間のざわめきを消し去った。
「初めまして。私の名は舞桜月。愛称はAです……が、まぁ好きに呼んでください。実戦刀でしたので戦ではお役に立てるかと。どうぞ宜しくお願い致します」
私は深く頭を下げた。
静まりかえっていた大広間から聞こえたのは盛大な拍手。
私は少しの緊張を解き、懐かしい面々を見て顔を綻ばせた。
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朱雀月夜(プロフ) - 夢主ちゃん可哀想…。ハッピーエンドを願ってます!更新頑張ってください! (2021年11月4日 20時) (
レス) @page27 id: feded0a453 (このIDを非表示/違反報告)
乱 - ………三日月！何故夢主ちゃんの方へ行かないのよ！貴方は夫婦だったんでしょう？審神者無理………です……… (2021年1月1日 2時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
菫乃レノン @元ゆき桜(プロフ) - 三日月は1度逝ってね、審神者はもうかえならないでね！これからも応援してます (2020年10月18日 0時) (レス) id: 9417010afe (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - 間違えて二回書き込んでしまった（´・ω・｀） (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - この作品好きです！更新頑張ってください( ・∇・) (2020年1月24日 0時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜月 x他1人 | 作成日時：2018年12月4日 19時
