12/4 Fri. ページ14
「ねぇあれなに？
面倒くさいんだけど。」
「そんなこと言わないで、声かけてあげてよふっか。
嫌なことでもあったんでしょ。」
「えーどうせしょうもないことだって。」
「なんでもいいから練習に支障きたす前にどうにかして欲しいんだけど。
あの負オーラだとまともに踊ってくれないだろし。」
「…おい、全部聞こえてんだよ。」
面倒くさくて悪かったなという呟きはこいつらに届くことなく足元に落ちた。
積もりに積もった胸のモヤモヤが溜まって、俺のキャパはとっくに超えてしまってた。
かといって一人でどうすることもできなくて、こうしてサークル前に落ちるとこまで落ちてる状態なんだけど。
「もーどうしたのさー。
康二くんとなんかあったの？
この前はお泊りデートもしちゃってラブラブだったじゃん。」
『…あれはデートじゃないし。
いつもの、毎週やってる恒例行事だから。』
「ふーん…じゃあ今まで通り友だちとしてのお泊りだったんだ？」
そう言われて、数日前の情景がふと浮かぶ。
『いや…
風呂上がりの康二の匂いになんかムラっとして…気付いたら抱き締めてて。
康二も俺の背中に手回してくれて。
変な雰囲気になって、そんで、目が合って…』
自分で言いながら顔が熱くなってくのが分かる。
「…キス、したの？」
「え！？したの！？キス！」
『っしてねぇよ！
…する前に、かわされたし…。』
「なーんだ。
でもまぁ翔太もやっと自分の気持ちに気付いたわけね。
長かったなぁ〜ここにくるまで！」
『俺の気持ち？』
「え？うん。
好きなんでしょ？康二くんのこと。」
涼太と照にも囲まれて、ふっかがさも当たり前かのように首を傾げた。
…あぁもう。
ここ数日でよく聞くようになったこの質問。
『…好きだけど。』
「…けど？
一応聞くけど、恋愛対象として好きなんだよね？」
『は？
なんでそうなるんだよ。』
「…はぁ？
逆になんでそうなんないの！？」
ふっかに逆ギレされても分かんなかった。
ただ俺の胸はざわざわと揺れ動いてて。
「キスしようとしたんでしょ？
じゃあもうそれは好きじゃん。恋愛的な意味で。」
『まって、なぁ、好きって、なんだっけ。』
「…ねぇ翔太。ふざけてる？」
『ふざけてないっ、ふざけてねぇんだよ…！』
心臓の動きがうるさいぐらいに大きくなってく。
なんで焦ってんだ、自分。
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雪 .(プロフ) - ポンさん» ポンさん初めまして。暖かくて優しいコメント頂きありがとうございます。なんと…！私の作品がポンさんの心を少しでも動かせているなら本当にとても嬉しいです（ ; ; ）貴重なご意見もありがとうございます。参考にさせて頂き、次回作も楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2022年4月17日 23時) (
レス) id: 11c8e42471 (このIDを非表示/違反報告)
ポン - はじめまして！主様のお話を拝読してなべこじの沼に落ちました！もう何度も何度も読み返しております。日頃こういったコメントをお送りすることがないので不慣れで申し訳ありません…！もしも機会がありましたら、主様のなべこじをこれからも拝読したいです！ (2022年4月17日 20時) (レス) id: c40218ffb2 (このIDを非表示/違反報告)
雪 .(プロフ) - 比呂さん» 暖かいコメントありがとうございます…！なべこじ担に楽しんで貰えるように制作したので、優しいお言葉頂けるととっても嬉しいです(^^*)私も大学生なべこじが大好きマンなので、続編や新作なべこじ作るカモです…！大きな励みになる言葉をありがとうございました！; ; (2022年3月15日 22時) (レス) id: 11c8e42471 (このIDを非表示/違反報告)
比呂(プロフ) - バレンタインの番外編も何度も読み返してます。康二くんの描写も可愛いし、両思いまでの二人のところもあまりに切なくて。最後は素直に伝える翔太くんもかっこよくて。とにかく大好きです。突然長々とすいませんでした。 (2022年2月23日 22時) (レス) id: a496cb4725 (このIDを非表示/違反報告)
比呂(プロフ) - はじめまして。ぜんぶクリスマスのせいを何度も何度も読み返している者です。なべこじ担の私ですが、このお話でなべこじのお話を読むことにハマって今でも一番好きなお話です。→続きます。 (2022年2月23日 22時) (レス) @page46 id: a496cb4725 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 .
| 作成日時：2020年12月12日 16時
