恋人以上、恋人未満 Ⅳ【番外編】 (ページ2)

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渡辺「先生的には個室の方がいいですよね」

〈そうですね…体の負担をできるだけ減らしてあげたいので〉

渡辺「個室でお願いします、Aには僕から言います」

〈わかりました〉

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Aが待ってる隣の部屋に行くと、
看護師さんに手握られて静かに泣いてたA。

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渡辺「 A？帰ろ」

「っ、、ん、」

渡辺「入院すんの、個室にしようよ、ね？」

「っ、、やぁ、、」

渡辺「 A、パニックなってもいいんだよ、
人の目気にして我慢してる方が疲れちゃうじゃん」

「ん、、」

渡辺「俺また、仕事休むから一緒にいよう」

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Aを説得して、ゆっくり家に帰って来て
一緒に入院の準備をした。

Aのお気に入りのブランケットもパジャマ代わりの俺の服も
お揃いのマグカップも荷物が増えても
Aが持って行きたいって言うのは全部鞄に詰めた。

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「っ、、しょたぁ、、手つなご、」

渡辺「まって、俺荷物やばいから、着いたらな？」

「っ、、んん、、て、、」

渡辺「震えてんだもんな？わかってるよ、ごめんな」

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入院当日、病院に着くなり不安になったのか
Aが手繋ごうって言い出して、
繋いでやりたいけど荷物が多すぎて繋げなくて。

薬飲ませてからきたからいいものの悲しそうにするAに
心が痛んだ。

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〈若藤さんのお部屋こちらです〉

渡辺「すげぇ、、」

〈渡辺さん、泊まられる際はこちらのベッドご利用ください〉

「しょたのぎゅう、、」

渡辺「 A、手とんとんして寝ような」

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通されたのは病室にしては広すぎるくらい広い部屋。

Aが落ち着けるようにって看護師さんも先生も
できる限りのサポートしてくれてほんとにありがたい。

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〈お昼の時間になりましたらお昼ご飯お持ちしますね〉

渡辺「お願いします」

〈なにかあったらナースコールで呼んでください〉

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看護師さんが出ていって、持って来た荷物を棚に入れて。

Aはベッドでブランケット握りしめてうとうとしてる。

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渡辺「 A、庭あるってよ、今度散歩する？」

「んん、、、」

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