私のお隣さん (ページ8)

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「で？惚れたの？お隣さんに」

今日は松村のご指定でお洒落なBARに来た

『惚れてはない。ただ気になるだけ』

「ふーん」

『自分から聞いといて何その反応、』

「別にー？」

今日の松村はなんとなく変だ

仕事の話をしていても、

私の話を聞いてきた今も

いつもならもっとシャキッとしてるのに

『ぁ、リナさんとなんかあったんだ！』

「はぁ？なんでそーなんだよ」

『松村が言わないからじゃん！』

「リナさんとはなんもねーよ」

『なーんだ、なんもないのか。』

なんだか、彼の顔が赤い

『ねぇ、ちょっと』

声をかけると松村がこっちを向く、

それと同時に顔を近ずけて

私の額と松村の額を合わせる

『熱は無いか』

ゆっくりと顔をはなす

松村の顔を見ると、

耳まで赤くなっていた

『え、大丈夫？さっきより赤いよ？』

「だ、大丈夫だから」

と、グラスのお酒を一気に飲み干し

BARの定員にお代わりをお願いしていた

やっぱり変だ

今日は松村が帰るって言うまでそばに居よう

そんな事を考えて、

自分のいつものペースで呑んでいたら、

「え。 Aじゃん」

嘘でしょ？

こんな事ってあんの

目の前には BARの店員の服を着た樹が居た

『え、なにしてんの？』

「なにしてんのって、俺ここで働いてんの」

と、仕事着を触る

ここはアパートからも割と近い

それにしてもこんな事ってあるんだ

「あ、あの間も一緒にいた方ですよね？」

と、樹は松村に声をかけた

「そうです、お隣さんなんでしょ？」

「そうなんすよ、びっくりでしたわ」

なんて、笑う樹に対して

微動打にしない北斗の顔

今はまずかったかもなぁ、

「え？樹知り合いなの？」

と、さっきまで私たちのお酒を作ってくれていた

髙地さんが裏から出てきた

「知り合いってか家隣なんすよ」

と、頭をポリポリ掻いて

私をちらっと見る

なんだこの状況

とりあえず松村が更に不機嫌になる前に

この店から出よう。