私のお隣さん (ページ25)

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「連れて帰っちゃうんですかぁ？」

と、私の腕を掴む

触られる事に抵抗があって、

思いっきりその手を振り払う

「ウザイんだよね」

私の腕をまた掴み

近付いてくるリナさんの顔は

さっきのニヤニヤ顔からかけ離れていて

怒っているんだなと理解した

「あんた北斗くんのなんなの？

好きじゃないなら離れてよ

あんたのポジション狙ってる子

他にも沢山いるってわかってる、？」

説教臭いことをベラベラ話し出すから

なんだか面白くなって笑ってしまう

「何がおかしいのよ

あんたのその余裕そうな顔がムカつく」

と、今にも泣きそうなリナさんの顔

面白くて私も笑いが止まらない

『そのブラ、いくら？

ファッションセンターとかで売ってる

3つセットとかのやつでしょ？

ほら、ほつれも出てきちゃってるし、

見栄張って大きいの買ってるから

サイズ合ってないじゃん。

それってどうなの？恥ずかしくない？』

相変わらず性格悪いなって思うけど

私にだって反撃する権利はある

恥ずかしくなったのか、

カァっと顔が赤くなる

私の頬に向かってくるリナさんの手

ジンジンとする痛みに耐えながら、

私は、リナさんを見た

『そんな事しても松村はリナさんを

好きにならないよ。』

と、口に出していうと

また手が振りかかってきて、目をつぶった

中々痛みを感じないから目を開けると

リナさんの腕を掴む松村が立っていた

「暴力振るう女子はもっと好きになれない」

だなんて、上裸の松村が言っているが

全然説得になってはいない

リナさんはその場に崩れ落ちて

泣きじゃくる中で

松村は私の腕を引いて、部屋から出た

部屋を出て、扉を閉めると

ぎゅっと抱きしめられた

「ごめん、俺のせいだよな」

いつの間にか着ていた松村のトレーナーから

松村の匂いと、タバコの匂いが混じっている

慰めるのは私じゃなくて、

リナさんの方じゃないのかなって思うけど

今は松村の情に甘えようと思った