私のお隣さん (ページ3)

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金曜日ってこともあり、

店内は賑やかでタバコの煙が充満している

角を曲がればトイレがある。

壁に張り付きながら歩いていくと

(( ﾄﾞﾝｯ

『いｯ』

「すみません、大丈夫ですか？」

尻もちをついて腰が動かない

逆光で顔が良く見えないが、

一層に輝く光

耳についてる綺麗なピアスだ

彼の耳にゆっくりと手を伸ばす

酔いが回っていて、視点が合わない

ただ、キラキラと光るピアスに触れたくなった

「あの、立てますか ?? 」

「もしも～し、 ? 」

「え？耳？いやちょっとｯ、」

頭がふわふわしていて、上手く聞き取れない

彼が私の腰に手を回し、

立たせようとしてくれている

彼との距離が近くなって

甘いバニラのような香りがした

バニラの香り、、

甘い、、、

『やばぃ、』

「え？」

『出る、』

この後のことは皆さんのご想像にお任せします

ガンガンする頭を抱えながら朝を迎えた

昨日はどうやって家に帰ってきたっけ

松村と呑んでたのは覚えている

それ以外は全く記憶が無い

大丈夫かよ私。

冷蔵庫から水を取り出して

カラカラの喉に冷たい水を通す

もう時間も時間だし、

ご飯は朝と昼一緒だなぁ、

お風呂の追い炊きを押して

テレビを付けた

(( ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

あ、コンタクトが届いたのかな

こんなボサボサ頭だけどいっか。

『はーい』

部屋の扉を開けて、商品を受け取る形をとる

宅配業者には派手すぎる髪色

いや、誰だよ

「隣に引っ越してきた田中っていいます

よろしくお願いし … あ。」

『え？』

「昨日の」

『は、はい？』

「ぁ、覚えてないんすか？」

『私何かしてました？

全く記憶に無くって… 』

「思い出さなくていいと思います笑

これからよろしくお願いします」

チャラい彼はきちんとお辞儀をして

私の前から居なくなった

ほんのりバニラの香りがした

てか、スッピンボサボサジャージはやばいな(