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A side
期末試験が無事に終わって、遂に夏休みがスタート！！
とはいえ、友達といえば、まゆこちゃんとまきちゃんしかいないし、2人とも彼氏いるから頻繁には会えないし、まだ1人で買い物やお出かけもドキドキしちゃってハードルが高いし、今日も今日とてお家でグダグダしております。
Aが夏休みでも、拳さんはもちろんお仕事だし、しかもコラボで1泊お泊まりするお仕事もあるんだって。
拳さん、人気YouTuberだから仕方ないけど…寂しいよぉ…。
もう、月金だけじゃ、足りないの。
試験中、ほとんど拳さんと勉強してたし、金土と幸せだったから、余計に辛い。
Aも、拳さんと夏らしいことしたいよー！！
fkr side
Aは、本当に極度の寂しがり屋さんだと思う。
今日も寂しいからどうしても会いたいと先程電話があったし、月金では足りないらしい。
もういっそ、合鍵を渡してもいいんだけど…流石にまだ早いかな。
Aは真面目だし、努力だけで東工大に受かった子だから、勉強以外に時間ができると何やっていいかわかんなくなっちゃうんだろうな。
お互い依存しすぎてもいけないとは思いながら、束縛してしまいたい気持ちもある。
なんであの子はこうも俺の加虐心を煽るんだろうか。と、真剣に考えながら、家に帰ると…。
『あっ、拳さん！！おかえりなさいっ！』
また、Aが俺の部屋のドアの前で座って待ってるし。
少し目が赤い。また泣いてたの？
『もう、なんで泣きながらまた待ってるの。危ないからお部屋で待っててっていつも言ってるでしょ？』
『だって…早く会いたかったから…ごめんなさい…』
とりあえず、俺の部屋の中に誘導する。
ソファーに座らせてやって、ジュースを入れてあげる。
『A、もう曜日決めて会うのやめよっか。お互い会いたい時に連絡して会うことにしよう。月金しか会えないって思ったら余計にさみしくなっちゃうでしょ？』
『一日、おき、とか…毎日しちゃうかもっ…』
『もう、それでもいいよ。玄関の前で泣かれるよりまし』
玄関の前で待つのは、本当に危ないからね。
知らない人に連れていかれちゃうかもしれないんだから。
『ほんとに…迷惑かけて、ごめんなさいっ…拳さんのこと、好きすぎて…っ…こんな自分が嫌い』
泣きながら謝るAの頭をぽんぽんと撫でてやる。
『俺はAのこと好きだよ。寂しがり屋で会いたがりのAが好き』
『っ…これ以上、好きにさせないで…っ…』
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作者名：奈絆 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月19日 22時
