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fkr side
『…なんだか腹立つなぁ。伊沢、とりあえず打ち合わせ終わって、今急ぎの仕事ないから、A駅まで送っていいでしょ！？』
『もちろん。むしろ、今日はこのまま帰宅でもいいですよ。やりたい仕事があれば、家でやってもらえばいいんで』
『…ありがとう。なら、そうさせてもらうね』
ほんとに、うちの会社はホワイトだし、フレックスタイムで勤務できるし、リモートでもOKだから、ほんとに助かる。
伊沢も、そういうところはしっかりしてるし、寛大だから、実はそう言ってくれるんじゃないかって思ってたんだよね。
急ぎの仕事はないけど、一応作問の仕事はしておきたいから、それを持って、動画の編集をしてくれている乾に『出来たらメールで送っておいて』と声を掛ける。
『了解です。福良さんの彼女さん、めっちゃ可愛いっすね』なんて言われるから、『ありがとう。手は出さないでね』と一応釘を刺しておく。
『出すわけないじゃないですかー！』なんて乾の言葉は無視して、パソコンとカバンを持って玄関で待つAのもとへ。
『あっ、拳さん！！大丈夫ですか？A、ほんとに1人でも大丈夫ですよ！』
『大丈夫だから、気にしないで。わっ、すごい靴が綺麗にしてある！！Aがしてくれたの？』
『あ、はい。すみません。来た時からずっと気になっちゃって。勝手に触ったらダメかなぁとは思ったんだけど』
『いや、めっちゃ助かる。ありがとう』
男所帯で、こういう所に誰も気を利かせないからねー。
女の子いるはずなんだけど、もう諦めちゃってるしね。
『あ、A。山森さんに会ってかなくて大丈夫？俺とどんな関係か聞いてきたら？』
『…意地悪。もう大丈夫だもん』
『はは、なら、行こっか』
『あ、ご挨拶だけしてきます！』
バタバタっと走って行って、『あの、お邪魔しました』ってちゃんと丁寧に挨拶してる間に、河村が来たんだけど。
『ふーくら。可愛い彼女だね。』
『河村…からかいにきたんでしょ』
『そんな事ないよ。事実を言ってるだけだろ？』
『…まあ、そうだね。とりあえず、この後よろしく。』
『はいはい。』
『…河村さんも、あの…お邪魔してしまってすみません。しかも…お恥ずかしい話まで聞かせてしまって…』
『全然、楽しかったですよ。ふくら、こんな可愛い彼女、怒ってやるなよ』
『っ…河村さんっ！言っちゃだめぇっ！』
『……A、後でじっくり話聞くね』
『やんっ…何も言ってないからぁ…』
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作者名：奈絆 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月19日 22時
