検索窓
今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:18,778 hit

忘れ物を届けるはなし 1 ページ31

9月もまだまだ夏休みだから(大学って、ほんとに夏休みが長いんだね)、する事がなくてベッドでゴロゴロしていると、スマホがブーブーと振動してる事に気がついて、充電器から外す。

『…拳さんだ!!』

どうしたんだろう…。
仕事中に、拳さんからかけてくるなんてほんとに珍しい。ってか、初めてかな。

『拳さん!!どうしたんですか?』
『あ、A。今、家?』
『家ですよー!』

拳さん、こころなしか焦ってる?
何か大変なことでも起こったのかな?つられてAまで焦っちゃう。

『どうしたんですか?何かあったんですか?』
『ごめんね…実は、大切な書類を家に忘れてきちゃって。今日の10時からどうしても必要なやつで…』
『10時って、あと1時間しかないじゃないですか!!』
『そうなの。それで、ちょっと困ってて』
『あのっ…鍵、つかっても大丈夫、だったら…お届けします、よ?拳さんが取りに来てまた行くより早いと思うんですけど…』

実は、まだ合鍵を貰っただけで、1回も使ったこと、ないんだよね。
ドキドキしちゃうし…今はまだ使うタイミングもなくて。
隣同士だから、帰ってきて会いたかったらすぐ会えるしね。

『ほんと!?ってか、実はそうしてくれないかなぁと思って電話したんだ。お願いできる?』
『はい!もちろんです!!』
『オフィスの住所送っておくからね。Aなら、地図アプリでこれる、よね?』
『大丈夫です!!』
『ほんとにありがとう!めちゃくちゃ助かります!!俺の部屋のいつものテーブルに茶封筒があると思うからそれをそのまま持ってきてくれる?』
『はい!!分かりました!急いで向かいますね』
『ちょっと今手が離せなくて、俺が出られないかもしれないけど、ちゃんと伝えておくから…よろしく頼むね!!』
『了解です。おまかせ下さい。』

ほんとに急いでるみたいで、下さいって言ってる途中でぷつん、と会話が終了する。
拳さん、ほんとに忙しそうだ…。
社会人だもんね、凄いなぁ。

さ、急いで準備しなきゃ。
とりあえず、部屋着から、動きやすいTシャツとミニスカート風の短パン、ハイソックスを装備して、スニーカーを履く。
急がなくちゃだから、可愛さより、動きやすさ重視の格好だけど…大丈夫、だよね?
とりあえず、化粧しておいて良かったぁ!

2→←꙳★*゚



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
71人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:奈絆 | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年9月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。