8 ページ25
『それにしても、昨日は俺の浮気疑ってたのに、今日は自分が浮気紛いのことするんだもん』
『ごめんなさいっ…そうだ…。この間一緒にいた綺麗な女の人、だれ、ですか?拳さんこそ…浮気じゃないですか?』
今日は拳さんのお部屋にそのままお泊まりすることになったから(お仕置で腰痛くなっちゃって、帰れないよ…)、ベッドの上で聞きたかったこと、聞かないと。
そうだよ。拳さんだって、女の人といたじゃん!!
『浮気なわけないでしょ。あの子は同じ会社の女の人だよ。買い物に付き合っただけだから。』
『…すっごく親しげだった…もん』
『そりゃ、昔から一緒にやってくれてる子だからね。この子でしょ?』
拳さんが携帯の画面をみせてくれる。
Twitterの画面、だよね。
『あっ…この人、だ。綺麗な人…なのに、面白いカッコしてる。やまもり…さん?』
『QuizKnock編集部って書いてあるでしょ?俺も同じ所で働いてるの。朝からこれ正解とかの声もやってくれてる人だよ。まだ疑う?』
首をぶんぶん横に振る。
『…疑って…ごめんなさい…。拳さん…大好き。お別れしなくて良くて、良かった。』
『もう、浮気したらダメだよ。』
『…A、もう浮気したくないです。男の人怖いです』
『前も言ったでしょ?いい人ばっかりじゃないんだから、隙を見せたらダメって。』
『…ん…。気をつけます。拳さんも…浮気…ダメですよ』
『俺はAと違って、浮気してないからね。』
『うぅ…意地悪。』
『そうだ。今度機会があったら、QuizKnockのメンバー紹介するよ。そうすれば安心でしょ。』
『わっ!それ、嬉しいですっ!でも、緊張します。こんなブサイクが福良さんの彼女なのって思われちゃったら…どうしよ』
『…Aって鏡見た事あるw?こうちゃんと山本にはこの間会ったよね。彼女さん可愛いって言ってたよ』
『わっ!それは…恐縮です。』
『はは。恐縮って…。』
いつか、そんな日がくるといいなぁなんて思いながら…ふわぁっと欠伸が出ちゃう。
昨日寝れなかったもんなぁ。
『A、眠い?もう、寝ようね』
拳さんぎゅっと抱きしめてくれて、安心して直ぐに意識が遠のいていく。
拳さん、大好き。
こうやって拳さんにギューしてもらえて…許してもらえてほんとに良かった。
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:奈絆 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年9月19日 22時