初恋のはなし 2 (ページ24)

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『…今日、大学に書類を提出しに行って…それで…同じクラスの人に無理矢理お昼食べようって言われて…、帰りに…っ…』
『ちょっとまって。その男の人とお昼2人で食べたの？』
『…んっ…ごめ…なさいっ…』
『…それで？』
『それで…彼氏いてもいいから、友達以上にしてって言われて…っ…断ったら…なら、これだけちょうだいって…っ…ふぇぇっ…うぅ…』
『で、無理矢理キス、されたの？』
『んっ…A、したくなかった…のにっ…強引に…されて…怖かったし…気持ち悪かった…っ…拳さんっ…ごめ、なさいっ…ごめ、なしゃいぃぃっ…』

ポロポロ泣きながら、必死に謝ると、優しく涙を拭ってくれて…それから拳さんの顔が…近づいてきて…。

『んっ…』

ちゅっとキスをしてくれて、また角度を変えて深いキス。
大野くんじゃない、大好きな拳さんがしてくれるキスに、胸がいっぱいになる。

『んっ…あぅ…けん、しゃ…』
『……とりあえず、消毒。A、お家に帰ろう。』
『…はいっ…』

拳さんが手を差し出してくれたから、そっと握ると、拳さんが恋人繋ぎになおしてくれる。

まだ、恋人でいていい、の？
拳さん、許してくれる、の？

恋人繋ぎのまま、拳さんの部屋に入るように促されて、一緒にソファーに座る。

『とりあえず…今回Aが悪かったところ全部、言ってみようか。全部反省出来たら、許してあげる。』
『っ…許して…くれるの？』
『もちろん、Aが悪かったんだから、あとでお仕置きだよ。その前に、悪かったところ、全部、反省しようね』
『…はいっ』

許して貰えるのはすっごく嬉しいけど…やっぱり拳さん怒ってる。
怖いけど、ちゃんと反省して、拳さんに許してもらわなきゃ…。

拳さんじゃない人と…キス、しちゃった…こと
男の人と二人でお昼を食べたこと
お利口にお家で待ってなかったこと
それから、浮気を疑っちゃったこと

自分の悪かったところを一生懸命伝えると、『良く言えたね』って頭を撫でてくれて、許してもらえたんだって安心して、またじわっと涙が溢れた。

『拳さんっ…ほんとに…ごめ、なしゃい…これからは…絶対、絶対気をつける、から…っ…だから…お仕置き…少しに、して？』
『だーめ！あれ？反省してないの？』
『ふぇっ…したよぉ…』
『なら、お仕置きちゃんと受けれるでしょ？』
『うぅ…』

お仕置きはほんとに怖いけど…でも、許してもらえてほんとに良かった。
お別れにならなくて、ほんとに良かったよー。