2 ページ45
そんなことがあって落ち込んでいたら、今日仕事終わりにみんなでご飯行こう!なんて誘ってくれて、今日入っていたメンバー10人でご飯に行くと、みんなしてAを慰めてくれるから、せっかく堪えてたのに、みんなの前でポロポロっと泣いちゃった。
みんな、『良くやってくれてるよー』『伊藤さんがバイトで入ってくれて助かってる』なんて慰めてくれて、やっぱりこうやって大きくなってからでも、褒めてもらえて、認めてもらえるのって嬉しいなぁ。
社員さんもバイトの先輩もみんないい人ばっかりで、つい話しすぎちゃって、危うく終電逃しちゃうところだったけど、なんとか帰ってこれました。
本来なら、拳さんに連絡しなきゃいけないんだけど…今日は最後までついてない。
スマホの電池、なくなっちゃってたんだ…。
でも、もう疲れちゃって…なんにも出来ないまま、ベッドにダイブして、そのまま眠りについた。
『――っ!――りな!A!!』
『ふぁぁ…けん、さん?』
寝ぼけ眼をこすりながら、重たい瞼をあける。
ふぁぁと大きな欠伸をしながら、伸びをして、意識を少しずつ覚醒させていく。
『拳さんだぁ。おはようございます』
『…おはよう。顔、洗っといで?』
『…はい』
昨日、会いに行けなかったから、会いに来てくれたのかな?
拳さんが、合鍵をくれた時に、Aも、鍵を渡しておいたから、それで来てくれたのかなぁなんて思いながら、顔を洗って歯を磨く。
昨日、なんにもせずに寝ちゃったから、お風呂入りたいなぁ。服も昨日のままだし
『拳さぁん!シャワーしてもいいですか?』
『いいよ。しといで。』
大急ぎて、シャワーを浴びて、普段着に着替える。
パーカーに、短パンだけど、とりあえずいいよね。
早く拳さんとぎゅーしたくて、急いでリビングまで行って拳さんに飛びつく。
『拳さん!!会いたかったですー!!へへ』
久しぶりの拳さんの匂いを堪能しようと、首元にすりすり擦り寄ったり、ぎゅーと抱きついたりしてたのに、べりっと引き離されちゃう。
『いやん!!なんでぇ?』
『何で?じゃないでしょ?とりあえず、言いたいこといっぱいあるから、座って。正座!』
『えー』
何故だか正座で、拳さんの前に座らさせられて、意味がわからなくてぶーと、頬を膨らませた。
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:奈絆 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年9月19日 22時