初恋のはなし

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今日はAの期末試験終了のお祝いで、Aに何食べたい？って聞いたら、『暑いので冷やし中華が食べたいです』なんて言うから、何故か冷やし中華を作ることに。
いや、冷やし中華好きだよ。
好きだけど、お祝いで冷やし中華って…。
Aが食べたいならいいんだけど。
一緒に買い物に行って、お家で冷やし中華(もちろんキュウリなし)を食べる。

『A、試験お疲れ様ー！よく頑張ったね』
『はいー！！頑張りました！疲れました。』
『はは。学生のうちは頑張りましょう！ってか、お祝いなんだから、もっと贅沢して良かったのに』

ちゅるちゅるっと麺を啜りながらそういうけど、Aも麺をちゅるちゅる啜ってるから、なんだか笑っちゃう。

『冷やし中華美味しいじゃないでかー！好きですよ。』
『いや、俺も好きだけどね』

まあ、そういう庶民的なところはいい所だけどね。


ご飯を食べて、2人でソファーに座ると、Aがなんだかソワソワ落ち着かない。

今日はそういうことをするつもりで来てくれたってことだよね？
いつもより、可愛い格好してるし、シャンプーのいい匂いがするよ。
こっちまでソワソワしちゃうじゃん。

いつもは、Aが大学での話とか、色々話してくれるけど、今日はお互いに沈黙が走る。

『A。』

名前を呼ぶだけで、びくんって体が揺れる。
緊張、してるよね。
大丈夫、ちゃんと大切に優しくするからね。

『今日、俺のお家、お泊まりしてくれる？今日、Aのハジメテもらっても、いいの？』

Aの顔をみると、顔を真っ赤にしながら、こくんっと頷く。
Aにちゅっと触れるだけのキスをして、そっとお姫様抱っこしてあげる。

『きゃっ…あのっ…重いからァ…』
『大丈夫！今日は目一杯甘えてね。』

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