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『はぁ…もう、お願いだから、お酒は飲まないで。迎えに行ったとき、A、隣の男たちに何されてたか知ってるの?』
『……』
首を横に振る。
『体、触られてたんだよ。俺たちで送ってあげるって言われて、もし送ってもらってそのまま危ない目にあったらどうするの!!最初に言ったよね?いい人ばっかりじゃない、気を許しちゃダメって。』
強い口調で怒られて、じわっと涙が浮かんでしまう。
『…ごめん、なさいっ…』
『それから!なんでスマホ見てないの。心配になるから、お願いだから連絡くらいちゃんとして?』
『心配…してくれたの?』
『当たり前でしょ!Aは俺の彼女でしょ?男の人いっぱいの飲み会に行くって連絡してきたっきりなんにも連絡なかったら心配もするよ。』
『…っ…ごめ、なさいっ…』
拳さんに迷惑かけて、心配も掛けちゃって…A、悪い子だ。
普段優しい拳さんに強い口調で怒られて、怖いし、嫌われちゃうって思って、ポロポロっと涙が溢れる。
『束縛はするつもりないけど、ちゃんともっと危機感をもって?今回みたいに、いつも俺が守ってあげられるわけじゃないでしょ?』
『はいっ…っ…ごめんなしゃい…っ、…気をつける、からっ…おこったら、やぁ…っ…』
手で涙を一生懸命拭いながら、必死に謝ると、ぽんぽんっと優しく頭を撫でてくれた。
『はぁ。もう、怒ってないから。泣かないの』
『っ…ぐずっ…ふぇぇっ…』
『もう、なんで余計に泣くの!!』
『だってぇ…っ…ごめ、なさいっ…Aのこと、嫌い、じゃない?』
『嫌いなわけないでしょ?もー!』
呆れながら、今度は涙も拭ってくれて、やっと安心しちゃう。
『ほら、ご飯、食べよう。あ!それから、お友達のまゆこちゃんにちゃんとお礼言いなよ。まゆこちゃんが連絡してくれなかったらと思うと…ちゃんとしたお友達がいて良かったよ』
『…はい。自慢の友達です』
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なずな(プロフ) - 花鳥腐月さん» 感想を頂き、ありがとうございます!にやけが止まらないなんて、最高な感想を頂けて嬉しく思います。まだ続いていますので、ぜひご覧ください!本当にありがとうございます! (2021年10月4日 22時) (レス) id: ade25f83bc (このIDを非表示/違反報告)
花鳥腐月(プロフ) - あの、すみません。QKのタグをたまたま見つけてしまって検索してしまい興味本意でこの作品を見てしまったんですけど1、2話目からいきなりにやけが止まらんです……ありがとうございます……どうしちゃったんだろう…… (2021年10月4日 19時) (レス) @page2 id: ca02359df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈絆 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年9月7日 9時