初恋のはなし

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無事に、入学式を終えて、1週間。
福良先生の言う通り女の子は少なくて、クラス3人しかいなかったから、仲良くなれるか心配だったけど、自然にいつも3人で集まるようになって、自然に仲良くなっていった。
それはすごく嬉しかったし、大学の授業も、難しいけど、やり甲斐がある。
充実した毎日を送っているんだけど、1つ、気がかり、というか、どうしたらいいか分からなくて、悩んでることがあるの。

大学から帰って、自室でスマートフォンと睨めっこ。
あーでもない、こーでもない、と打っては消し、打っては消ししてる。

実は、ここ1週間、福良先生と会えてないの。
今まで、福良先生一筋だったから、彼氏とかいたことなかったし、人生で初めての彼氏だから、どうやってどのタイミングでメールしたり、電話したりしていいのか分からなくて。
今までは、『引越し手伝いにいくね』とか、『お祝いに夜ご飯一緒に食べよう』とか、福良先生の方から連絡をくれてたから、それに返信するだけだったんだけど…仕事が忙しいのか、福良先生からの連絡もない。
今、忙しいかな…とか、こんなこと書いたらうざいかな…とか、考えている間に、どんどん時間が経っちゃって…何にも出来ずに1週間過ぎちゃったの。

寂しい…会いたいよ。電話したり、メールしたりしたいよぉ。

最初の頃は、そう思っても我慢できてたのに、今日はどうしても我慢出来なくて、ポロッと涙が零れてしまうと、もう我慢できなくて、ポロポロっと続けざまに涙が零れた。

今は夜の7時。
隣に住んでるのに、何時に帰ってきてるのかもわからない。

お家の中で待っているのも寂しくて我慢出来なくて、家を出て福良先生の部屋の前まで行く。
ダメ元でチャイムを鳴らしてみたけど、返事がないから、やっぱりまだ帰ってきてないようだった。

『っ…っ…』

グズグズと涙が溢れてくるから、玄関の前に座り込んで、足の間に顔を埋める。
福良先生、早く帰ってきて。

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