太宰治×メイドカフェなぞわく ページ8
今日の仕事は、国木田君と一緒に洋館『謎惑館』の調査をする、って事になっている。
なんでも、この館は突如として出現し、中に入った者は誰も帰って来ていないとか。異能で作られたモノでないことは、私の異能で確認済みだよ。
「はあ、それにしても妙な処だね。人間の居た痕跡が無い。国木田君、変だと思わない？……国木田君？」
おや、先刻迄一緒に居た筈なのに。
まあいいや。一人で調べよう。取り敢えず、手近にある扉を開けてみる。
「失礼しまーす」
「お帰りなさいませ、ご主人様！」
「……はい？」
扉の中は、館の廊下部分とは一転して、清潔感溢れる可愛らしい内装。
出迎えてくれたのは、私好みの美形のメイドさん！
「『メイドカフェなぞわく』へようこそ！此方のお席へどうぞ！」
「ああ、有り難う」
「本日は、何になさいますか？」
「では、貴女を頂きましょう！そして私と心中して……」
「もう、ご主人様ったら！そういった注文は受け付けておりません！」
残念、誠に残念だ！
心中くらい良いじゃない！
「……じゃあ、カレーライスで」
「カレーライスですね！かしこまりました、ご主人様！」
メイドさん、可愛いなあ。
これで心中してくれたら完璧だったのに……
「お待たせしました！ご注文の品です！」
しばらくして、メイドさんが料理を運んできてくれた。
皿に盛られていたのは。
「……あのー？私、カレーライスって云ったよねー？」
私の目の前に置かれていたのは、熱々のふわふわオムレツ。
何故こうなった。
「カレーライス……ああっ！申し訳ありません！また間違えちゃいました！」
「『また』！？常習犯なの！？」
「申し訳ありません！……でも、オムレツも美味しいですよね？」
「え？ああ、うん……」
「ではご主人様！私が食べさせてあげますね！はい、あーん♡」
え、待って。
なんでカレーライス食べたかったのにオムレツを！？
「……あーん」
もぐもぐ……美味しい……
でも何かに負けたような……気がする。
「ごちそうさま」
「満足していただけましたか？」
「うん。出来れば心中して欲しいんだけども」
「そういうのは無理です！では、またいらして下さいね！」
……楽しかった……かな？
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エリジャ(プロフ) - キューブさん、こんにちは。この度はイベント参加ありがとうございます！！！これ、文ストのですよね？すごく面白かったです！！更新頑張ってくださいね！改めましてありがとうございましたっ！！ (2017年4月25日 21時) (
レス) id: 3c22eecada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キューブ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年4月6日 9時
