Secret×Secret【安室透/降谷零】 (ページ34)

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３４知りたがりは知っていたページ34

ここでクソムカつく奴とか言えない。

言いたいけど我慢だよ私。

『昴さんとはね、飲み仲間なのよ』

「へぇ～、じゃあお酒の種類に詳しいの？」

『えぇ…』

「じゃあ、バーボンってお酒知ってる？』

『うん。コナンくんお酒に詳しいの？』

ここはあくまでポーカーフェイス。
バーボンに過剰反応する訳にはいかない。
知ってるって思われた日には、色んな方面から何されるかわからん。

「ううん。新一兄ちゃんから少しお酒の話を聞いただけだよ」

中身が高校生とは言え、その知識はどうかと思うけどまぁいいでしょう。

この子供くさすぎる演技をいつまでやるのか知らないけど、早く帰ってくれ。

「ねぇ、お姉さん」

そんな願いもつかの間。
小さな探偵くんは私に自身のスマホを突き出した。

「ちょっと時間いいよね？」

『……いいわよ』

彼の画面に映っていたのは、私と死んだことになっている赤井秀一が並んでる幼少期の写真。

その写真を持っているのは、私かアイツくらいでそこから経由を考えるとアイツで間違いない。

なんてものをあの男はコナンくんにくれてやってるんだよ。
こんなの誰得だよと私は非常に泣きたいです。はい。

「心配しなくてもただの確認だから」

『かくにん…』

まさかこのまま工藤邸に逆戻りとか？
それだけはご勘弁願いたい。

もう今日は赤井秀一足りてる。
足りすぎている…って家にいないんじゃなかったけ？

「Aお姉さんって、赤井さんのこと嫌いでしょ？」

『え…なんで』

「顔に書いてあるよ」

あれ？コナンくんにバレてる。ってことは、これ秀くんにも全部バレてるよね？

……。

それでも私のこと好きとか言ってるってどうかしてるな秀くん。

「そりゃあ赤井さんはAお姉さんのこと好きなはずだよ」

『コナンくん、君はさっきからエスパーなの？』

「今のは声に出てたよ」

A、一生の不覚。

「だってさー、普通自分の名字を何とも思ってない人に貸すわけないよね？もし、その人の身元がバレたら自分にも火の粉がかかるんだよ？」

なるほどね。やっぱりコナンくんも赤井Aのこと知ってると。

『アイツの火の粉ぐらい私でも構わないわよ』

そう言ったらコナンくんが目を見開く。

そりゃびっくりか。
憎まれ口しか言ってないもんね。