Secret×Secret【安室透/降谷零】 (ページ12)

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１２一般人の一点張りページ12

『随分と短気なのねぇ…』

それは家に帰宅してきた時に起こっていた。

玄関を開けるといつもと空気が違うと分かる。

別に空き巣に入られたわけではないようだが、明らかに誰かが来ていたようだ。

しかもその犯人は…

『バイトくんでしょうけど』

隣人なのは分かっている。

しかし何が目的なのか分からない。

私の素性を知ってるはずなのにまだ何か探ろうとしている？

だとしたら、考えられるのは盗聴器か。

試しにコンセントを外すと小さな機械がある。

こんなことまですることに腹立たしさを覚えて、握りつぶしてやろうかとか考えもしたが、面倒だ。

だから少し喧嘩を売ろうと思う。

『ねぇ、盗聴する暇があるなら直接聞けば？』

秀くんがこの現場にいたらこのバカは…と飽きれるだろう。

でも、情報を探るための変声機奪っちゃったの秀くんだし、もう直接話すしか方法をなくした原因だからしょうがないよね？

なーんて呑気に脳内で語ってると後頭部にカチャッと嫌な音がする。

「お呼びですか？わざわざ敵に喧嘩を売るやんちゃなお嬢さん」

おいおい。部屋にまだおったんかい。

『乙女の部屋に不法侵入したあげく盗聴器を仕掛けて、銃口を突きつけてくる野蛮な人には言われたくないかな』

強気な発言はしているが、一応両手はあげてる。

こちら手持ち無沙汰なので。

「僕の仕掛けた盗聴器に気付くなんて意外だなぁ」

『鈍感じゃなくて悪かったわね』

私だってこんな体質になる予定じゃなかったんだけど、気付いたらなってたっていうかさ…。

「貴方、何か隠してますよね？」

彼の質問に一瞬ギクッとするが

『え？なんのこと？』

平然ととぼけてしまうあたり私は本当に馬鹿なのかもしれない。

「発信機を壊し、盗聴器にも気づくような人が一般人だとは僕には思えません」

『え？一般人ですけど？』

そう答えると彼は納得いかなかったのか彼は次にこう言った。

「赤井A…これがあなたの偽名でしたっけ？」

その名前に嫌でも冷や汗がたれる。

だって彼女は…

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任務に失敗しこの世にいない存在。