18イケメンは罪 ページ18
美味しくパンケーキを完食したあとの事だった。
女性に払わせるわけにはいかないのでとか言われて、お会計をもう済まされたていたのに、イラッときたので核心をつこうと思う。
動機が不純?
そんなことないよ。
みなさん許してください。
ただイケメンな上にスマートなとこが気に入らないだけなんです。
『で?安室さんの仕事は終わったの?』
「え?なんのことです?」
『探偵の依頼とかいうやつでここに来てたんでしょ?まぁ、浮気調査ってとこ?』
「……」
なにを考え始めたんだこの男は。
目的もなしにこんなとこ連れてくるとは考えられないんだけど。
『パンケーキ屋で浮気なんて浮気相手はよっぽど若いんですか?』
更に追い打ちをかけるとなぜだかニコニコと微笑み始めた。
なんでやねん。
今は笑うとこじゃないでしょうに。
なんて訝しげな目線を送ると
「おかしいですね。僕の思い違いでなければ今日はデートのはずだったんですけど」
なんとも片思いの男がその片思いしている女に口説くようなセリフを並べる。
『っデートじゃないですよ…』
「あれ?貴方も同意の上で連れてきたはずなんですがね」
いやいや、私は君に銃口で脅されたんだけど。
じゃないと着いてきてないんだけど。
「というのは冗談で、今日はポアロの新作パンケーキを考えるために貴方をここに連れて来たんですよ」
冗談でお姉さんとても安心しましたよえぇ。
でもそれならどう考えても
『私じゃなくてもいいですよね…。なんで別の方を誘わな…』
「誘える人が貴方以外にいないからに決まってるじゃないですか。それに貴方と僕は恋人同士です。何か他に問題でも?」
問題はあるよ?
大ありだよ?
『あの、いつまでその設定なんですか?』
「いつまで?とは?」
『え…いや、あの、…フリなんじゃ』
なんだか視線を感じて立ち止まって彼の方を見る。
ぱちくりとあの綺麗な瞳に見つめられると心拍数が一気にはねあがる。
え?なにこれ。
少し自分の様子に戸惑うと
「その問いに答えるなら貴方の正体を知っている限り…ですかね」
そんなことを言う始末。
それってこの人が記憶喪失にでもならないかぎり一生ってことですよね?
なんてこった。
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作者名:星香 | 作成日時:2019年5月8日 17時