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#2 ページ21

康二「お!こっち来てや!」



温め終わったらしい康二は
ダイニングの方にいた。



康二「蓮くん、お腹すいとる?」

蓮「もちろん。」

康二「ほなごめんな?」

蓮「え?」

康二「そっちやなくて、…こっち、来て?」



康二の向かい側に座ろうとしたとき
呼ばれたのは康二の座っている方。

歩いて行けば
すっと立ち上がった康二に
ぎゅっと包まれた。



康二「蓮くん。俺な、蓮くんの1番傍に居れてほんまに幸せやよ。」

蓮「そんなの、俺も、」

康二「わかっとる(笑)んふ、やから俺らずーっと同じ気持ちなんよ?」

蓮「…うん。」

康二「俺が悩んどると、いつも声かけてくれて、寂しいときはずっと一緒に居ってくれて。やから俺やって、蓮くんが疲れとるときくらい癒してあげたいやん。」



俺より一回りも二回りも小さく感じてた康二に
今はぜんぶ包まれてるみたいで温かくて。



康二「蓮くんが今日も元気でいてくれたらそれでええ!ほら、そんな顔せんの。」

蓮「……ありがと、」

康二「だぁー!0:00なってまうよ!とにかく、入所日おめでとうな?」

蓮「ん、ありがと。」

康二「そんで、俺に出逢うまでずーっと前見て進んでくれてありがとう。」

蓮「…こっちこそ、出逢ってくれてありがとう。」

康二「色んなことあったな。悔しい思いもしたし、数え切れんくらい泣いた。」



あぁ、そうだった。


もう少し、あと少し、
逃し続けてがむしゃらに走り続けて

どっちが前かもわかんなくて
それでも
走り続けて来たのは間違えじゃなかったって

そう思わせてくれたのは
あの日の康二だったよ。



康二「だけど、ぜんぶ俺らが出逢うため、やったもんな…!!」

蓮「……、そうだよっ、当たり前じゃん、」



恥ずかしげもなくこぼれ落ちた涙は
貴方が全部受け止めてくれるから

今日も俺はここにいて
明日も貴方とここにいる。



康二「んふ、蓮くん。…大好きやで。」

蓮「…うん、………愛してるよ。」



霞んだ視界の中だけど
貴方の笑顔ははっきりと見えて

重なった唇の熱が
全身を駆け巡る。


これからも、末永ーく
よろしく、ね?



fin.





****************



入所11年、おめでとうございます…!

これからも貴方の信じる道を
真っ直ぐに進んで行ってください。


あと、康二くんのことも
よろしくお願いします(笑)




Nayuyu

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作者名:Nayuyu | 作成日時:2021年9月23日 10時

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