イチ。 【ガトラ編】 ページ2
『まもなく、ポッポタウン〜ポッポタウン〜』
聞く度に、そんなのよく出るな、と思う声が聞こえて俺は我に返った。
＿＿＿＿＿『ポッポタウン』。
なんだか間抜けで平和そうな町名だけど、実際はそうでもない。
裕福な家庭は一握り、町長はもちろんその中に入っていて、後の民のことは知らんぷり。
そうした大きな格差が生まれてる中で、遂にはそれぞれを分ける名前までついてしまった。
裕福な奴らは『空』、他は『地』と。
……そうして俺は、そんなポッポの『地』出身。
ハイカラシティに上京したのも、そんな生活から抜け出したかった、ってのが大きいんだよね。
でも、やっぱりそんな地元をそのままには出来なくて。
それで今に至る訳だ。
「ねぇ、あの人カッコよくない？」
「あ、ホントだ〜！」
……ふと気が付くと、ポッポの『空』のような奴らが俺を見ながら、そう話しているのが聞こえた。
今 俺はハイカラシティの時のままの格好でいるから、そう見えてるってだけで。
俺が『地』出身だって知った途端、悪口を言いながら去っていくのだろう。
やがて、電車のドアが音楽を鳴らしながら開いた。
俺は立ち上がり、ただ真っ直ぐのみを見つめてホームを歩き続けた。
『空』と目が合うと、なかなか厄介だからね……。
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水月 春樹 - TKG LOVEさん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません＞＜ 応援とても嬉しいです！これからも頑張っていきます♪ (2016年6月2日 22時) (
レス) id: 6631328efe (このIDを非表示/違反報告)
TKG LOVE(プロフ) - 頑張ってください 応援してます！ (2016年5月30日 19時) (レス) id: a580ce03e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水月 春樹 | 作成日時：2016年5月28日 15時
