【銀魂】キャバ嬢に恋した銀時くん

47.それぞれの優しさ ページ48

全員、反論しない所を見ると
予想通りだったのだろう。


それは私も含めて。





「すまねェAちゃん…出来る事は全てやった。これが精一杯だったんだ」

「力になれねェで…悪かった」





近藤さんも総悟くんも
悔しそうにそう言った。





「謝らないでよ！みんなのおかげで一年で済んだんだよ？本当ならもっと長い刑期だったかもしれないんだよ！」

「A…」





銀ちゃんが泣きながら
私を抱きしめてくれた。


私が無理してると思ったのかもしれない。


でもあの時覚悟を決めたんだから平気。
平気なはずなのに…





「たかが…一年じゃん。だからそんな…暗い顔しないでよ…辛くなるじゃん…」





なのに涙は止むことを知らないようだ。


刑務所へ行くのが辛いんじゃない。
みんなに一年会えないのが辛いんじゃない。


みんなを一年待たせるのが辛いの。
みんなの優しさが辛いの。





「ごめん…なさい……みんな…」





声を上げて泣いた。


続いて神楽ちゃんも新八くんも
私とに抱きついて泣いた。


お妙ちゃんはその場に泣き崩れ


近藤さんも床にポトポトと涙を落とし
総悟くんも鼻をすすり
土方さんも愕然と立ち尽くしていた。







.






神様、みんなをこんな気持ちにさせてしまった事
どうか許して下さい。




待ってて、なんて口が裂けても言えない。



だけどあなた達は何度も何度も
待ってるからと言ってくれた。


頑張れって言ってくれた。







誰かは手紙を送りますって言ってくれた。



誰かは私が帰ってくるまでに
オムライスを作れるようになっておくって



誰かは早く店の売上を上げてって



誰かは私が寂しがらないように
桂さんを捕まえてそっちに送るって



誰かは出される不味いご飯に
マヨネーズをかけるといいって



誰かは口実を作って
刑務所にサボりに来るって言ってくれた。






みんなの優しさが痛かった。
嬉しかった。



私はこの幸せを忘れない。
罪をつぐなって、必ず戻ってきます。

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