43.強く、時に弱く ページ44
初めて見る銀ちゃんの姿に
放たれるオーラに
私は何も言い返す事ができなかった。
「そりゃ引くよ。好きな女が自分の昔の仲間と薬 物セッ○ス?協力して犯罪?ありえねェだろ」
「…」
「そうとも知らずにお前を追いかけてた俺の立場は?プライドなんざあったもんじゃねェ」
銀ちゃんの言う通りだ。
「アホくさ。好きになるんじゃなかったわ」
私は銀ちゃんのプライドを
ズタズタにしてしまったんだ。
「もう振り回されんのはごめんだ」
だからこれでいいんだよ。
「てめェが何考えてんのかは知らねェが、その上勝手に離れようなんざ俺が許すとでも思ってんのか」
「そう…だよね…」
……って、あれ?
.
「お前を嫌いになれたらどんだけ楽だろうよ。それでもお前への気持ちが変わらねェ俺はどうすりゃいい?」
そう言って優しく私を抱きしめた。
「お前に嫌われた事を考えては寝れなくて…お前がいなくなった世界を想像しては死にたくなって…」
「…」
「お前を救ってやれなかったと思うたびに自分を恨んで…」
「……っ」
銀ちゃんの体は微かに震えていた。
一つ一つの言葉が胸に刺さって、痛くて
気付いたときには私は大粒の涙を零していて
「俺、自分が思ってる以上にお前が好きみたいなんだわ。だから…頼むから…もう二度と俺から離れようとしないでくれ」
「銀…ちゃん…」
「頼むから…忘れてとか言わないでくれ。お前がいないと無理なんだよ」
.
私は本当に馬鹿だ。
こんなに愛されていたのに気付かなくて
無償の愛情を信じることができなくて
差し伸べられた大きな手を
掴みそこねるところだった。
今ならまだ間に合う。
今からなら変わる事ができる。
「……本当にいいの?」
「あぁ」
「私、捕まるかもしれないんだよ?」
「そうなりゃ10年でも50年でも待っててやるよ」
「馬鹿…じゃないの…」
「そりゃお互い様だっつーの」
見つめ合って
微笑み合って
お互いの顔の距離はもう僅か。
.
「大好き」
「私も」
.
月明かりに照らされた2人の影は
.
________今、重なった。
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なさん(プロフ) - アリスさん» どういたしまして! (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - 〜KBとか〜MBとかです。上手く説明できないのでググってみてはどうですか? (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 容量とは、、、?すみません。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - アリスさん» 絵というより容量ですね。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なさん | 作成日時:2016年4月11日 16時