21.繋ぐは錆びついた鎖 ページ22
目が覚めると朝だった。
あだっちーに何かあった事、
奴に抱かれたという事も
もしかしたら夢なのかもしれない。
だけど現実は、行為が終わると
奴は口移しで私に睡眠薬を飲ませ
気が付けば私は寝ていた。
あぁ、夢なんかじゃなかったんだ。
何より一番そう思わせたのは
奴が隣で寝ているからだ。
うつ伏せで、片腕だけを私の腰に回して。
人を道具のようにしか思ってないくせに
よくそんな女の隣で寝れるな。
こいつの神経を疑いたい。
普通寝てる間に帰るでしょ。
私が男ならそうするけど。
それとも″逃がさない″という意味なのか?
腕をどけて、ベッドから出る。
今すぐこの部屋から出ようかとも思ったけど
早くこの体を洗い流したくてシャワーを浴びた。
だけどどれだけ洗い流そうとも
私の罪も、後悔も水と一緒に流れてはくれない。
***
部屋に戻ると奴はまだ寝ていた。
もういっそ、こいつを殺そうかな
そう思ったけど先に殺されるのが目に見えてる。
鞄から携帯を取り出すと
総悟くんから着信があったので
帰る準備をしながら掛け直す。
「おはよー。どうしたの?」
〔暇だったんでさァ〕
と、相変わらず気だるそうな声が
受話器の向こうから聞こえてきた。
また見回りをサボっているんだろう。
はぁ…こっちの気も知らないで。
まぁ総悟くんに罪はないけど。
〔そういや旦那と仲直りしたか?〕
「……そうだった。忘れてた」
好きな人と喧嘩したっていうのに
忘れるほど、今の私には余裕がなかった。
〔普通忘れるか?〕
「ま…まぁ近いうち連絡…」
「何してんだ」
その時、いきなり携帯を奪われ
通話は強制的に終了された。
どうやら高杉が起きたみたい。
「……お客さんと電話して何が悪いの」
「客の前でか?」
「…」
私は何も答えず携帯を奪い返し部屋を出た。
奴も私を止めなかった。
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なさん(プロフ) - アリスさん» どういたしまして! (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - 〜KBとか〜MBとかです。上手く説明できないのでググってみてはどうですか? (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 容量とは、、、?すみません。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - アリスさん» 絵というより容量ですね。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なさん | 作成日時:2016年4月11日 16時