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18.幕府のお役人様 ページ19

「あだっちー!」

「やぁAちゃん。元気か?」





私の常連客の一人、足立さん。
幕府に勤めてる30代後半の男性。





「あだっちーこそ最近忙しかったの?全然顔出してくれないから寂しかった〜」





と言って腕を絡め、そっと寄りそった。


先に言っておきますが私は
この手の接客は好きではない。

でも時と場合によっては
接客方法を変えている。


私達も大変なのだ。





「随分甘えるな。何かあったのか?」

「ちょっと酔ってるだけ〜」





もちろんこれも嘘。





「ねぇ、今日アフター行こう?どこでもいいから」

「じゃあホテルな!」

「……いいよ。あだっちーなら」

「えっ?」





自分で言ってみたものの
私の思わぬ返事に驚いているのだろう。


この人の事はもちろん嫌いじゃないが
下心丸見えなのがたまに傷。




奴は、そこまで分かっていたのだろうか。




2セット、一緒に飲んで会計を済ませる。


この人は今日はずいぶんとお酒を控えていた。
戦闘準備万端ですか…






***






「飲みすぎたか?随分顔色悪いけど」

「だ…大丈夫だよ!ねぇ、私行きたいホテルあるの」

「じゃあ任せるよ」





そのまま腕を引いて
どこか落ち着かないまましばらく歩くと

目的地のホテルに着いた。


すると私の携帯が鳴り着信画面を見る。





「あだっちー本当にごめん!お店から電話掛かってきた」

「えっ?何で?」

「たぶん戻ってこいって事だと思う…この時間に掛かってくる時はいつもそうだから」





どこか納得してない様子だったけど
私は必死に謝り

今度埋め合わせすると言って
走ってホテルの角を曲がった。








.








.








「……連れてきたよ」

「ご苦労だったな」





お店からの電話なんて嘘。


そこには壁にもたれて
煙管をふかす高杉が待っていた。





「じゃあ私は帰るから。大事なお客さんだから、何もしないでよ」





そうとだけ言って
高杉の横を通りすぎようとした時
腕をガシッと掴まれた。





「まだ用は済んでねェ」

「…」









嫌な予感は





「その部屋で待ってろ」





的中した。

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なさん(プロフ) - アリスさん» どういたしまして! (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - 〜KBとか〜MBとかです。上手く説明できないのでググってみてはどうですか? (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 容量とは、、、?すみません。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - アリスさん» 絵というより容量ですね。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なさん | 作成日時:2016年4月11日 16時

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