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78.夜兎の血に目覚める時 ページ31

しばらくして戦争は終わった。



私はいわゆる戦争孤児になり
もう帰る家もない。


これからは施設で知らない子達と暮らすんだ。
そう思ってた。




「A、おれんち来いよ。一人はいやだろう?しかもこんなところで」

「パピーもマミーもそういってるネ」

「おじさんもおばさんもいないけどAは一人じゃないからね。俺達がいるから」




嬉しかった。
私は一人じゃないんだ。




「……神威、どこにもいかないでね」

「あたりまえだろ」





***





そして数年が経ち




「最近暴れすぎじゃない?いい噂聞かないよ」

「それより見ろよ!」




神威は街で喧嘩ばかりしてる。




「わぁー!おかねがいっぱいアル」

「どこで盗んできたの?」

「そのへんのチンピラだよ」




まるであの盃兄弟みたいじゃん…




「アンタ…夢は海賊王とか言わないよね?」

「言わない言わない!」




そのとに、何者かが集団で現れた。




「神威ってガキはてめェか」

「何の用?」

「俺達のツレがお前にやられたんでなァ、殺しにきたんだよ」

「ふーん。ガキ相手に大人が集団で来るなんて
ずいぶん情けないね」

「二度とその口聞けないようにしてやるよ」




神威は私に神楽と先に帰るよう言ったけど
私はその場から動けなかった。


パパが死んだ時
私はまだ幼なすぎて力がなかったけど

今なら多少はやれる。



それに何より大切な人が
目の前で死ぬのはもう嫌だった。




「……っ」

「神威!!」

「ガキが大人に喧嘩を売るとどうなるか教えてやろう」




そう言って奴らは刀のようなモノを抜いた。


神威は倒れてる。
マズイ…このままじゃ…




「死ねェェ!!クソガキィィ!!」




私は急いで2人の間に入ると
左腕に激痛が走り

目の前が真っ赤に染まった。




「ゔっ…」

「A…お前…」




左腕を斬られてしまい、皮膚がぱっくり裂け
そこから大量の血が溢れ出す。




「ギャハハハ!女に助けてもらうたァ、どっちが情けないん…」

「黙れ」

「あぁ?」

「……お前らは私がコロス」




私は一瞬で奴らを殺した。


自分でもよく分からないけど
何かに取り憑かれたような

今までになかった力が湧いてきたようだった。

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モモ - この作品とっても面白いです!!!沖田と神威、最高です!!! (2015年8月31日 13時) (レス) id: 0593e0ea3b (このIDを非表示/違反報告)
春花 - 沖田きゅん格好いい!私いつもドSだけど、うん。沖田きゅんのためならドMになってもいいッ!!!!!! (2015年6月21日 10時) (レス) id: 0495e26250 (このIDを非表示/違反報告)
- やけマヨw マヨリーンハーフw三角関係で泣いたのにこの落差wwやっぱこの小説大好きです!思わず2コメしちゃいました! (2015年6月5日 5時) (携帯から) (レス) id: 3b8b7e5795 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 続編おめでとうございます! 何度読んでも面白いです♪これからも更新頑張ってください!! (2015年5月11日 20時) (レス) id: bf0a57686e (このIDを非表示/違反報告)
サユ - 続編おめでとデスゥー! これからも頑張って下さい★☆ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 20acbef3cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なさん | 作成日時:2015年5月3日 7時

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