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ライブが始まり何曲かぶっ通しで踊り続けた後、衣装チェンジをする為に裏にはけると同時にAが膝から崩れ落ちた。いつもの何倍も息が上がっていて、すぐ着替えないといけないのに体が勝手にAの元へ駆け寄る。
TY ｢Aｯ……大丈夫か、立てるか、？｣
｢大丈夫大丈夫、ごめんっ…次テヨンソロでしょ？行って…？｣
涙目になるぐらいしんどそうなのに、無理に笑顔を作って僕を着替えに行かせるA。
めちゃくちゃ心配で落ち着くまで傍に居てあげたいんだけど出番が迫っているからそんな訳にもいかず、再びステージに向かう。
ソロが終わり、慌てて舞台裏に戻ってくると地面に寝転がり氷が入った袋を頭に当てて苦しそうな顔をしているAの姿が。メンバーも皆Aの周りに集まって心配している。
全員でステージに立つ時間が迫って来て、Aがしんどいながらも体を起こしステージ袖までよたよたと歩くのを僕が支える。
TY ｢後もう少しだ、頑張れA｣
｢うん…テヨナｯ…ありがと｣
肩で息をしながら僕に体重を預けてたAが背筋を伸ばし、シズニが待つステージに戻る。
するとさっき舞台裏であんなにしんどそうにしてたAがいつもの笑顔でペンサをして、歌って踊って……本当にどこまでもプロだなと思った。
アンコールまで体調が悪い素振りを一切見せないで完璧にライブを締めくくった。舞台裏にはけた瞬間、気を失うように倒れ込んだA。心配だから隣をずっとキープしてたので支えることが出来た。
TY ｢酸素ボンベください！！｣
スタッフさんが急いで酸素ボンベを持ってきてくれ、Aの口元に当てる。
TY ｢A、聞こえる？話せる？｣
｢よし、乗り切った……笑｣
僕の手をぎゅっと握り、笑顔を浮かべたA。マジで凄い以外の言葉が出てこないや。
TY ｢本当に凄いね、A｣
｢そう…？途中本気で死ぬかと思ったけどテヨンが居たから乗り切れたよ、ありがとう｣
僕達は経験した事がない困難を山ほど乗り越えてきたAは誰よりも大人っぽくて、けど何処か子どもっぽくて、色んな表情や一面を見せてくれるから一緒に居て飽きる事なんかこの先ずっと無いんだろうな。
｢テヨナ、甘い物食べたい｣
TY ｢元気になってからな｣
｢えー…頑張ったのに…｣
TY ｢あ〜〜分かった分かった、帰り買って帰ろう｣
｢やった笑｣
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作者名：マンネ
| 作成日時：2022年11月17日 20時
