57. 日頃の感謝を伝えましょう ページ7
自分の父親がどうしようもない人間だということを身にしみて感じたテミンは、深く傷つき、しばらくして家を出た
今でも、時々思う
もしかしたら私たちは、複雑な事情を抱えたもの同士だからこそ、何か通じるものがあったのかもしれない、って…
TM ｢それじゃあ、また｣
A ｢うん、またね｣
家の前までテミンに送ってもらい
A ｢…テミナ｣
TM ｢ん？｣
A ｢ありがとう！｣
TM ｢！、どうした？急に｣
A ｢言いたくなっただけだよ｣
TM ｢？…何か企んでる？｣
A ｢何も企んでません｣
TM ｢ほんと？｣
A ｢ほんと。普段は、感謝しててもこんなこと言わないし、まぁ…たまにはね｣
TM ｢ふーん…｣
A ｢なに？｣
TM ｢いや、別に普段から言ってくれてもいいのになぁと思って笑｣
A ｢あ、調子にのったでしょ？｣
TM ｢いーえ、全然｣
A ｢…どうだか｣
TM ｢ほら、早く家の中入りな。じゃないと、厄介な人達が出てくるから｣
A ｢笑、分かった。じゃあ気をつけて｣
TM ｢心配ご無用。また明日｣
A ｢うん、おやすみ｣
TM ｢おやすみー｣
次の日…
今日は、午前中に清掃員としてクンが、午後に取引先の会社の社長としてジョンインが潜入するみたい
いつも通り仕事を進めていると、
部長 ｢だから、こうじゃないって言ってるだろ！！何度言えば分かるんだよ、この役たたず！！お前ほんっと使えねーな！！｣
部長がいきなり怒鳴り始め、ただ事ではない雰囲気にその場が凍りついた
カン ｢す、すみません…｣
怒鳴られていたのは、カン先輩(地味カン)だった
部長に聞こえてるのか分からないギリギリの小さな声でカン先輩が謝ると
部長 ｢もういい！！仕事もできない、顔もスタイルも悪い。お前ほんっとダメダメだな！！お前みたいな出来損ない、もうクビだ！！いらねぇよ！！｣
とんでもないパワハラ発言だ
言い過ぎどころのレベルじゃない
私は席を立つと、お茶と和菓子を用意し部長のもとへ
A ｢部長、落ち着いてください。こちら、友人にお土産でもらった和菓子です。本当は皆さんで分けていただこうと思っていたのですが…｣
私は部長の耳元に寄ると
A ｢部長は、特別ですから｣
部長 ｢！｣
A ｢私、今ダイエット中で食べれないので、良かったらどうぞ ﾆｺｯ｣
部長 ｢そ、そうか？気が利くなぁﾆﾔﾆﾔ｣
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作者名：NATZU | 作成日時：2021年10月1日 2時
