87. 顔合わせ ページ40
父 ｢だから今こうして A ｢いや前日だから。普通そういうのってどうせ早くに日時も場所も決まってるんだから少なくとも一週間前には言うものでしょ！｣
父 ｢伝えるのが遅くなったのは申し訳ない。ただ君のスケジュールは事前に抑えてある。つまり今だろうが一週間前だろうがいつ伝えようと、スケジュール上なんの問題もない｣
A ｢ちょっと待って、怖い怖い怖い。なんで私のスケジュール知ってるの？｣
父 ｢依頼主だからだ｣
A ｢関係ないでしょ。……あの｣
父 ｢何だ｣
A ｢あなたが何を考えてるのかよく分かりませんが、今後そういった大事なことは、早めに、かつ先に伝えるとお約束していただけますか？｣
父 ｢なぜだ｣
A ｢依頼に関わるからです。こちらとしても色々と準備しておきたい場合もございますので、依頼をスムーズに進めるためにもご理解ください｣
父 ｢…分かった｣
A ｢それで？私が偽物ということは、あちらはご存知ないんですよね？｣
父 ｢もちろんだ。正直、ジアのことがあって婚約を先延ばしにしていたが、いずれは結婚する相手だ。下手に怪しまれて婚約破棄にでもなれば、それこそ会社の将来に関わる大問題だ｣
A ｢いや、その婚約するはずの娘がいなくなってる時点で大問題でしょ。ジアさんはまだ見つからないんですか？というか本当に探してます？｣
父 ｢当たり前だ。僕だって出来ることなら今のような危険な状態での婚約は避けたい。ただ、これ以上待てないんだ｣
A ｢……。｣
そして、顔合わせ当日
ドレスアップして、こちらが先に到着したようで待っていると
ガチャ
扉が開き、立って迎え入れる
父 ｢ファン会長、お待ちしておりました｣
ファン会長 ｢いやぁ、お待たせしてしまい申し訳ない｣
と、父親同士で挨拶が交わされ
ご両親に続き最後に入ってきたのは…
LH ｢……｣
A ｢…？｣
おそらく、というか確実に、婚約者のルハンくんというのは彼のことだろう
でも、どっかで見たことあるような…
A ｢(どこだっけ…？)｣
父 ｢ファンさん、こちらの都合で婚約を延期にさせてしまったこと、改めて申し訳ありませんでした｣
ファン会長 ｢とんでもない。こちらがお願いした立場ですから、こちらの条件をのむのは当然です｣
父 ｢ありがとうございます｣
ファン会長 ｢さぁ、冷めないうちに頂きましょうか｣
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作者名：NATZU | 作成日時：2021年10月1日 2時
