14. 犬と喧嘩 ページ14
BK ｢だけど、｢ごめん、今日ムリ｣って毎回断られてたから、結局言えないままだったんだよ｣
A ｢それは、ベクがチャニョルのBARに行くって言えばついていってたよ｣
BK ｢他の誘いにはついてこないってことだろ？｣
A ｢だって…｣
BK ｢酷いよな、それが親友に対する態度か｣
A ｢…親友なの？｣
BK ｢違うの？｣
A ｢……｣
BK ｢ありえない…。こんなに一緒にいるのに？｣
A ｢いや、そうじゃなくて…どこからが親友なのかが分からないの｣
BK ｢でも、ユナちゃんは親友なんだろう？｣
A ｢うん｣
BK ｢俺は？｣
A ｢同期｣
BK ｢は？｣
A ｢は？って、そうじゃん｣
BK ｢…ありえない｣
A ｢……｣
ベクと気まずい空気になっていると
LH ｢おい、いつまで話してんだ？｣
BK ｢すいません｣
部長に注意された
BK ｢……｣
A ｢……｣
その日は、そのまま一言も話すことなく
A ｢……｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
BK ｢お疲れ様でした｣
LH ｢おう、お疲れ｣
ガチャ バタン
A ｢……｣
LH ｢ﾁﾗｯ…｣
A ｢……｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
数分後…
A ｢はぁ…｣
LH ｢…7回目だな｣
A ｢え？｣
LH ｢ため息。つきすぎだろ｣
A ｢え。あ、すいません…｣
LH ｢悩み事か？｣
A ｢え？｣
LH ｢ベクとの｣
A ｢！、何で…｣
LH ｢今朝、言い争ってるように見えたから｣
A ｢別に言い争ってたわけじゃ…｣
LH ｢じゃあ、熟年夫婦の痴話喧嘩｣
A ｢それ一つも合ってません｣
LH ｢そうか？的確だと思ったけどな。…まぁ、何があったかは知らないが、早く仲直りしろよ｣
A ｢…アドバイスくれるわけじゃないんですね｣
LH ｢大人なんだから自分で解決しろ｣
A ｢上司なのに…｣
LH ｢じゃあ、お前が先に謝れ｣
A ｢は？｣
LH ｢喧嘩の原因、どうせお前が変なこと言ったんだろ？｣
A ｢っ…｣
LH ｢はっきり言って、俺がベクの立場だったらお前みたいな奴とはとっくに縁を切ってる｣
LH ｢だけど、ベクは違った。ずっとお前のそばにいた。お前にとって、ベクは特別な存在じゃないのか？｣
A ｢特別な存在…｣
LH ｢そういう奴のことは、大事にしないと後で絶対後悔することになる｣
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作者名：NATZU | 作成日時：2020年12月8日 4時
