11. 初めての残業 ページ11
LH ｢いつ戻ってきた？｣
A ｢今です。そんなことより、部長って笑うんだ…。てか、笑えるんだ…｣
LH ｢お前は俺をなんだと思ってんだよ。それに、失礼だからな｣
A ｢すいません。入社してから1度も部長の笑った顔を見たことがなかったので、つい｣
LH ｢ついじゃねーよ。ったく…。で、ちゃんと届けてきてくれたか？｣
A ｢もちろん！私、経理部の方に褒められちゃいました！｣
LH ｢褒められた？｣
A ｢はい！キムさんが来るなんて珍しいわね、って！｣
LH ｢……。お前はそれを、褒め言葉として受け入れたんだな｣
A ｢そうですよ！｣
LH ｢可哀想な奴だ…｣
A ｢何で？｣
LH ｢ドンマイ、キム・A｣
それだけ言うと、席へ戻っていった部長
A ｢え？ちょっ！可哀想って何が？｣
BK ｢A。多分だけどそれ、褒められてないと思うぞ｣
A ｢へ？｣
BK ｢…これから一緒に頑張ってこうな｣
A ｢いや、うん。まぁ、頑張るけど…｣
私の肩をトントンと叩くと、ベクも席へと戻っていった
A ｢…うん。よし！頑張ろう！｣
そして、あっという間に定時の時間に…
BK ｢よし、終わり〜。あれ？A、帰らないの？｣
A ｢あ。私、もう少しやってく｣
BK ｢ほぉ〜、珍しっ。俺先に上がるから、お疲れ！頑張れよ！｣
A ｢うん、お疲れ様！｣
BK ｢はーい｣
次々に人が帰って行き、残っているのは私と部長だけに
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
A ｢……｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
LH ｢……ﾁﾗｯ｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
A ｢……｣
LH ｢よし。…俺もう帰るけど、お前は？｣
A ｢え？あー、まだ残ります｣
LH ｢そうか。あまり遅くなりすぎるなよ｣
A ｢働き方改革でしょ？分かってますよ｣
LH ｢それならいい。じゃあ、また明日｣
A ｢はい、お疲れ様です｣
LH ｢…お疲れ｣
ガチャ バタン
ルハン部長が帰ってからも、しばらく残り…
気づくと、時刻は8:30
A ｢もうこんな時間…。ていうか、残業したの初めてだ。…帰ろ｣
私は帰る支度をして、会社を出た
帰り道…
A ｢あー、お腹すいたな…。何か買ってくか｣
そんな独り言を言いながら歩いていると
A ｢ん？あれ…部長？｣
反対側にあるレストランから綺麗な女の人と一緒に部長が出てきた
私は近くにあった柱からバレないように覗いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NATZU | 作成日時：2020年12月8日 4時
