promise2『壱馬』 (ページ45)

今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:71,643 hit

promise2-43 ページ45

優里が黙り込み、颯が口を開いた

颯｢なぁ壱馬…お前Aの事好きなんじゃねぇのかよ…。｣

壱馬｢………。｣

颯｢答えろよっ！！！｣

壱馬｢っ…。｣

颯｢っっ…てめぇっ！！｣

そう言って颯は壱馬に殴り掛かり、壱馬の頬を殴った

壱馬｢っ…。｣

壱馬は殴られても口を閉じたまま、何も話さなかった

颯｢っ………お前には呆れたわ…。｣

そう言って颯は優里の側へ行った

｢っ………。｣

Aは壱馬の元へ行き、口を開いた

｢……壱馬の伝えたかった事って…この事…？｣

Aは涙を流しながら壱馬を見てそう言った

壱馬｢っ………A…。｣

｢その子の事が…好きなの…？｣

壱馬｢っ……………あぁ…。｣

｢っっ…………そっか………わかった…。｣

優里｢Aっ！！｣

颯｢っ！！｣

Aはそう言って走って体育館を出ていった

優里と颯は壱馬を睨んでからAの後を追った

壱馬｢っ……クソっ………。｣

女｢……か、かずま………大丈夫…？｣

女は壱馬に手を差し伸べる

壱馬｢消えろ………。｣

女｢え？｣

壱馬｢さっさと消えろつってんだろっ！！｣

女｢っ…。｣

壱馬が声を荒らげてそう言うと、女は走って体育館を出ていった

壱馬｢っっ…………A……… 。｣

1人になった体育館の倉庫で壱馬は静かに涙を流した

｢っ…はぁ……はぁ…はぁ………っっ。｣

ﾊﾞﾀｯ

何も考えず、無我夢中で走ったAは屋上で膝を着いて座り込んだ

｢うぅ……っ………っっ。｣

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

声を押し込めながら泣いていた時、昼休み終了のチャイムが鳴り響く

Aは昼休みが終わっても1人屋上で泣き続けた