promise『壱馬』 (ページ22)

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promise13 ページ22

｢こんな時間に誰だろ……？｣

Aはしおりをテーブルの上に置き、携帯を手に取った

ー着信ー壱馬

｢えっ……！？｣

まさかの相手に驚きを隠せず、つい声が出てしまう

画面をスライドして電話に出た

｢も、もしもしっ！！！｣

壱馬｢ぷっ、なんだよそのびっくりしたの丸わかりな声。笑｣

｢だ、だって…電話くれると思ってなかったから…////｣

壱馬｢いきなりかけて悪ぃな…｣

｢ううん、大丈夫…｣

壱馬｢今時間あるか…？｣

｢あ、うん…。｣

壱馬｢なら良かった…………今部屋か…？｣

｢うん………あ、あのね壱馬。｣

壱馬｢ストップ…ちょい待って。｣

Aが謝ろうとした瞬間、壱馬が止めた

｢え……？？｣

壱馬｢A…………窓…開けてくんねぇか…？｣

｢え…？ま、まど…？？どうして…？｣

壱馬｢いいから……早く…。｣

｢わ、わかったっ…。｣

そう言ってAは部屋のカーテンを開けて窓を開けた

｢え…………………壱馬……？｣

壱馬｢びっくりした？笑｣

そりゃあびっくりするよ……だって…窓を開けて外を見た瞬間…耳に携帯を当てながらこっちに向かって手を振って立ってる壱馬が居るんだもん……。

｢っ…ま、待ってて！すぐ行くからっ！！｣

そう言ってAは急いで部屋を出て外へ向かった

｢壱馬っ！！！｣

ｷﾞｭｯ

Aは家から出て携帯片手に立っていた壱馬に抱きついた

壱馬｢うおっ！？！？｣

壱馬に抱きついたAは壱馬の胸に顔をうずくめたまま黙り込む

壱馬｢いきなり抱きついたらビックリすんだろ。笑｣

｢…………。｣

壱馬｢…A……？｣

｢うぅ…………。｣

壱馬｢ぇ…ちょ…A？｣

そう言って壱馬はAの体を離し、Aの顔を覗き込んだ

壱馬｢なんで泣いてんだよ。笑｣

｢うぅ…………だ…てぇ……。｣

壱馬｢とりあえず、移動するぞ。｣

｢ぅん……。｣

そう言って壱馬はAの手を引いて歩き出した