聞いてないんですけど……！【BL】【名前変換】

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冬哉side

「それじゃあ、先に行ってますから。遅れずに来てくださいよ！」

「了解。」

乃杏くんは歩いて離れていった。

そこで、さっきもらった連絡先を追加した。

冬哉送れてる?
春馬送れてる。
冬哉今日の生徒会の来る?
春馬んー……。冬哉が行くなら。

なんだよそれ。

行くに決まってるだろ。

冬哉俺は行く。
春馬なら行く。どこ集合?
冬哉校門前に読書タイム前集合。
春馬了解。

これで大丈夫だろ。

俺は校門前に向かった。

着くと春馬以外の『いつものメンバー』が既に揃っていた。

「よし。人数確認してくれ。」

生徒会担当の海田先生が言った。

いつもなら俺が人数確認をするところだが……。

あ、来た来た。

「あ、秋篠宮！？」

「すみません、遅れました。」

周りがざわつく。そりゃそうだろう、いつもは来ない高等部生徒会長が来たんだから。

「そ、それじゃあ人数確認をしてくれ。」

「はい。」

いつも秋篠宮がつけていたピアスは俺が外させて持ってる。学校が終わったら返す約束で。

いつも秋篠宮が着崩していた制服は俺がきちんと直させた。秋篠宮が生徒会長の位を保持するため。

無論、破ったら生徒会長の位は辞任。そう約束している。

「それじゃあ、バスに乗って。」

海田先生の指示で順番にバスに乗る。

酔いやすい人を除いて各委員会の委員長、生徒会役員、副生徒会長、生徒会長の順番で乗る。

人数的に俺は秋篠宮の隣に。

「よろしく、生徒会長。」

「あぁ、よろしく。副生徒会長。」

それだけ挨拶を交わした。

冬哉生徒会別行動の日は、他の学園の生徒会と交流がある。今日は三学園同時の交流会。桜学園、光学園、空学園。俺は他の学校の生徒会と会ったことあるけど、春馬は?
春馬ある。桜学園が桜咲蓮杜。光学園は光坂藍季。どっちもその学園の理事長の親戚。父さんの関係者だから会ったことある。

へぇ……。

だからか。

「荷物を持って、バスから降りて。」

海田先生の指示でぞろぞろとバスから降りた。

今回の開催場所は桜学園。

校門から校舎までの道の横に桜の木が植えてある。

春はとっても綺麗。

桜と葉が散るとちょっと寂しいけどね。

「ようこそ、空学園のみなさん。」

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