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冬哉side
なんとか杉田先生が来られるまでに琴音さんにもらった本を全部と海都さんにもらった本を8割読んだ。
「雨宮、体調とかはどうだ?」
「大丈夫ですよ。」
別に体調が悪くてここにいるわけじゃないんですけどね、杉田先生。
「東雲一家のことは聞いた。雨宮、よく頑張ったな。」
「いえ。」
これは慣れてるとか言えねぇよ。
「とりあえず、今は思う存分休め。授業で進んだところは後から教えるから。」
「ありがとうございます、杉田先生。」
それはありがたい。
この学年でついていけなかったら結構ヤバいからなぁ。
「まぁ、受験するのもいいし仕事に就くのもいい。自由だからこの休む時期に考えてみるのもいいかもな。」
「そうですね。あまり考えていなかったので。」
大学に行くのか、仕事に就くのか。
結構重要っちゃ重要。
「それじゃ、時間だから帰らせてもらうな。なにかあったら学校に連絡しろよ。」
「はい。わかりました、杉田先生。今日はありがとうございます。」
杉田先生は軽く頷いて出て行った。
さてと、残り読むか。と思ったけど寝る前でいいか。
明日は新宮先生が来られるって海田先生が言われていたしなぁ。
新宮先生が来られるまでに読もうかな。
あ、なんか来てる。
彩乃冬哉くん、大丈夫?お見舞いに行けなくてごめんね。塾に通い始めたからどうしても行かないといけなくて。
彩乃からか。
冬哉大丈夫。ありがと。気持ちだけで嬉しい。塾、頑張れよ。
全部真顔で打ったけど、なるべく本心に近くして書けたと思う。
彩乃そっか。ありがと!時間が空いたら行くかもしれない。その時はよろしくね。
少し時間が経ってから来た。
冬哉了解。
俺はそう送って切った。
「冬哉くーん。なにかいる?」
「特になにも。」
海都さんは若干テンションが高めらしい。
「海都さん、なにかあったんですか?」
「いやーね。長く入院していた子がやっと退院できたんだよね。」
へぇー。
それだから若干テンションが高いのか。
「その子さ、ずっと学校に行きたいって言ってたからよかったなぁって。」
学校に行きたかったのか。
それは随分喜んだだろうな。
「っていうことがあってちょっとおかしいけど気にしないでね。」
「はーい。」
俺は本を片付けた。
「え、もう読んだの?」
「まだ途中ですよ。海都さんのは。」
何か言っている海都さんを無視して俺は窓から外を見た。
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夏夜桜 - 夢華さん» 面白いんですか?ありがとうございます!更新頑張ります。 (2019年1月9日 22時) (レス) id: dbd4689f32 (このIDを非表示/違反報告)
夢華 - とっても面白いですね!更新楽しみにしてます!がんばって下さい! (2019年1月9日 18時) (レス) id: ceff9b5b24 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜桜 - 更新頑張りますね!何かあったらコメント欄に行かせてもらいます。設定ありがとうございました。 (2019年1月8日 21時) (レス) id: dbd4689f32 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 購入ありがとうございました。応援しています!更新頑張って下さい。なにがあればご連絡下さい。 (2019年1月8日 21時) (レス) id: 930f4adcc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏夜桜 | 作成日時:2019年1月8日 20時