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冬哉side

文化祭の方は3時間目まで、それ以降は音楽祭の方を決める。

「なぁ、冬哉。」

「どうした、雅。」

雅がシャーペンを回しながら聞いてきた。

「彼氏彼女、いるの?」

……突然なんって質問しやがんだこいつ。

「さぁ?どーでしょーね。」

「……いるな。確信犯だな。」

こいつ……。

「それを言うたら雅もだろーが。」

「あ?そうですけどなにかー?ってか俺の場合、彼女彼女ね。」

そうだった。こいつ、彼女彼女だ。

「浮気者。」

「あ?」

……雅から軽く殺気が感じられるんだけど、怖。

「ほら、雅も冬哉も喧嘩しないの。はやく書きなさい。」

「喧嘩はしてない。ってか今から書いたらすぐ終わるから書いてないだけ。な、雅?」

「あぁ。多分3時間目になる前に終わる。」

だから書いていないんだよ。わかるか、宙。

ま、いいけど。

しばらくそうしているとチャイムが鳴って1時間目が終わった。

「冬哉……。眠い……。」

そう言って俺の袖を引っ張るのは雅。授業中とは全然違う。

「やっぱお前、受け体質なんじゃ……。」

「ばぁか……。なに?襲われたい?そうかそうか。」

……難聴かな。俺も雅も。

「どんな聞き間違いだよ。あ、宙ー。助けて。お前の彼氏さんが俺を襲うとか言ってくるー。」

「それはどういうことかな?」

「別に……?」

宙がこっちに関心をもった。よし、これで大丈夫だろ。

「宙……。おいで……。」

「はいはい。」

雅は今にも寝そうだが、宙を呼び寄せた。そして宙に抱きつく。

「抱き枕宙……。おやすみ……。」

「いやいや、なに言ってんの?ってか寝ちゃダメ!寝ちゃダメだってば!」

「おう。おやすみ、雅。」

こういう時は素直に寝かせとかないと後で大変なことになるから。

「冬哉、助けて……。」

「……2時間目になったら雅を起こしてやるよ。」

俺もちょっと眠い。後で寝るか。

「あ、宙くん!みーくん!冬哉!」

さぁ、このクラスメイト(女子)は誰でしょう。

……正解は雅の彼女、白雪美杏。

雅の彼女だが、雅と俺の幼馴染でもある。

「あ、みーくん寝ちゃったの?宙くん大変だねぇ。」

「美杏!そんなこと言ってないで助けてよー。」

彼女組は仲のよろしいようで。

「いや、だってできること無いし?」

「うぅ……。」

宙は肩をがっくりと落とした。

お疲れ様、宙。

俺は宙と美杏、雅を横目に本を読み始めた。

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夏夜桜 - 夢華さん» 面白いんですか?ありがとうございます!更新頑張ります。 (2019年1月9日 22時) (レス) id: dbd4689f32 (このIDを非表示/違反報告)
夢華 - とっても面白いですね!更新楽しみにしてます!がんばって下さい! (2019年1月9日 18時) (レス) id: ceff9b5b24 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜桜 - 更新頑張りますね!何かあったらコメント欄に行かせてもらいます。設定ありがとうございました。 (2019年1月8日 21時) (レス) id: dbd4689f32 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 購入ありがとうございました。応援しています!更新頑張って下さい。なにがあればご連絡下さい。 (2019年1月8日 21時) (レス) id: 930f4adcc1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏夜桜 | 作成日時:2019年1月8日 20時

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