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ドッキリ?12 ページ21

ご飯が炊けた音がして、味噌汁の匂いもする。たぶんあの鍋。フライパンには大きな卵焼きができてる。


どうやら、Aが卵焼きを焼いている様子をカンタは見ていたようで、すげーのよ、卵8個の卵焼きよ?なんて言ってきて(卵の賞味期限が1日過ぎてて使っちゃえ〜ってなったらしい)、お酒の力を借りずとも距離が近くて、いつの間に仲良くなったん?なんて思いながら洗面所を借りる。


戻ってもカンタはキッチンのAの隣に立っていて、女性が苦手、、、苦手とは少し違うんだけど、女性とは距離をあけるカンタにしてはめずらしい接し方。


近付いていってカンタを少し揶揄ってやろうと、声をかける。


ト「カンタ距離近くね?Aに惚れたんか。」


カ「違うって!Aちゃんが、面白いから!部活バスケ部だったって言うし、好きなバスケチームも一緒で、その話!」


もー揶揄わないで、なんてぷんぷんしてるカンタの耳が赤い。
焦ると前髪をよく触る癖、、、


まあ、Aが可愛いのはわかる。
面白いやつなのは昨日の飲み会でわかったし、コミュニケーション能力も高い。


でも、マジに落ちるなよ?って心の中でため息。


いくらAがりょうを思ってなかったとしても、りょうと揉めるのは面倒くさいし、本望じゃないはず。




ジト目でカンタを見ながら、卵焼きを切ってるAの横に立って端っこ味見させて〜ってAに寄り掛かる。


あからさまに嫌な顔で見てくるカンタに、俺は落ちないようにしないとって思いながら差し出された卵焼きを大口で頬張った。







カンタside


東海とイベントの打ち合わせも兼ねて訪れた岡崎で会ったAちゃん。


トミーが言うように、美人だなぁ〜って第一印象で思って、結構昔から水溜りボンドのファンって顔を赤らめて見てくる姿にイイなぁって思った。


最初は緊張してるみたいで、本当にファンみたいな感じ。その辺で会うファンのおどおどした感じと似てる対応。
で、りょうくんと出来てんのかな?って思うくらい困った顔でりょうくんに助けを求めてて、幼馴染って言ってたし、特別な関係なんだなぁ〜ってなんでかちょっともやっとした。


虫さんが結構厳しい口調でちゃんとしてって言った後、数回咳払いをしてから人が変わったみたいにテキパキと話をし始めて、この人できる人だって思った。
さっきのおどおどした感じもいいけど、キャリアウーマン的な、テキパキしてて容量のいい感じも、凄くイイ。

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作者名:リンダ | 作成日時:2022年5月24日 15時

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