検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:34,367 hit

仕草 ページ29







「山田くん?大丈夫?」



「…っ、あ、うん」






ぼーっとした俺を心配そうに見ながら、知念が声をかけてくれた。






「熱中症とかじゃない?」



「うん、大丈夫。ごめんね、なんか心配かけちゃって…」



「…ううん。大丈夫ならいいの。」



「ありがと。優しいね、知念くん」






ちょっとのことでも心配してくれたことが嬉しくて、さっきまでのセンチメンタルな気持ちは何処かへ飛んでしまった。







「そんなことないよ。ね、あそぼ?」







ぎゅっと、俺の服の裾を握って首をかしげる仕草。



それだけのことに、きゅんとしてしまう。



知念くんからしたらなんともない仕草なんだろうけど、俺からしたらドキドキして仕方がない。







「ちぃ!山田!こいよー!」







大ちゃんの声がして、知念の手はぱっと離れてしまった。







「今いく!」







大ちゃんに返事をして、そのままそちらへ向かい始めた知念くん。





…だめ、そっちに行かないで




もう少しだけでいいからここに一緒にいようよ。





って引き止めて言えれたらいいのに…








臆病で意気地なしな俺は、伸ばしかけた手を握りしめて知念くんの後ろをついていくしか出来なかった。

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←輝く



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(名前)やまちねLove?(プロフ) - めちゃくちゃ面白いと思います!!更新頑張ってください! (2019年2月26日 0時) (レス) id: d04d6c490a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こんぶ | 作成日時:2018年3月4日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。