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story.3 ページ5

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事務所に向かう足取りが重い。何年も前に友達だった奴と再会したって、それまでの空白を埋められるわけじゃない。それを彼らは分かっているのだろうか。


『あいつ、お前に、会いたがってる』


ふと、マサイとの電話を切ろうとした時に言われた言葉を思い出す。今更すぎる、と思った。まだあなたが何も知らなかった時の、私の告白。

もう忘れたはずなのに、どうしてかその時の光景が頭から離れなくて。思い出すたびに、涙が出る。


『まだ、好きなんだろ』


その問いかけが、胸を締め付ける。うん、好きだよ、好きだけど、諦めたんだ。自分に言い聞かせるかのように笑う。


あと少しで、あなたと、みんなと、再会する。流れて行く景色を、ぼんやりとみる。高くそびえ立つビル群に、歩んで行くたくさんの人。

変わってしまった、この街も。私も、私の、心も。あなたやみんなとの、関係も。

あなたは、変わってしまったんだろうか。そんなことを考えていれば、目的地に着いた。運転手さんにお礼を言って、車から降りる。

そして、一歩を踏み出せば、″あの頃″と、何処か変わって、変わらないあの人たちがいた。


笑って、こちらを見ている。画面越しでしか知らないあの人たちがいる。一筋の涙が、頬を流れた。


ーー…久しぶり、みんな。

そう声をかければ、みんなはいつもの笑顔を、私に向けてくれた。


ーーー

終わりませんよ?
良い感じにまとまりかけたけど。

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作者名:雲霞 | 作成日時:2017年5月20日 11時

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