友人帳24話 ページ25
ｻｰｯ＿＿＿
そうカーテンが揺れる窓際で、夏目は考えるような、ぼーっとする素振りをよく見せていた。
斑はそれを見ては、ため息をついていた。
夏目の考えていることが手に取るようにわかるのだろう。それを踏まえてなお、呆れているのだった。
ふいに夏目が誰に向かってでもなく話し出す。
夏目「Aは妖怪なのかな…。」
斑「はぁ…だーかーらぁ！彼奴は半妖だと言っておるだろうが！しつこい奴だな！」
夏目「だけど、それ以上に何かを感じたんだ…。」
斑「はぁん？先に言っておくが、彼奴の妖気はとんでもないぞ。そこらの妖怪なら瘴気に当てられでもしたらイチコロだろうな〜。まっ、私は高貴だから大丈夫だがな！」
ﾄﾝｯと斑は招き猫の姿のまま、自慢げにする。
夏目「瘴気……か…なんだそれ。」
斑「……………。」ｽﾞﾙｯ
妖気とは、妖怪が発する特有の気。
妖力が強い程発せられる妖気も強い。妖怪が吐く炎や毒、雷撃などの源でもある。特定の妖怪などは発する妖気の量をある程度調節できるものだ。
それに代わって、瘴気とは、触れただけで、まともな生き物に悪影響を及ぼす気のこと。
つまり、危ないのだ。
Aの場合、すごく気持ちが荒ぶった時にのみ、とんでもない瘴気を発する。
それも自分ではコントロール出来ない。
斑「もしも、Aが瘴気を発したら、それはこの森の終わりだ。」
夏目「！！」
斑「まっ、せいぜい護ることだな。」
夏目「そうか…ありがとうニャンコ先生…。」
斑「当たり前だろう！もっと感謝して欲しいものだ！だいたい夏目お前はいつもいつも…！！」
夏目「……ｸｽｸｽ」
斑「にゃにを笑っておるのだ！！」←
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ｻｰｯ＿＿＿
『雨が降ってきたな…。』
犬神「あぁ…。」
『そういえば、今度妖のお祭りがあるんだって。行ってみない？』
犬神「……遊びたいだけだろ。」
『ｸｽ…まぁいいじゃない。
私も、たまには妖として存在したいもの……。』
犬神「…………。」
そう言うと、Aがふと上を見上げる。
Aの瞳に映る満月が、とても綺麗な日だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神楽 林檎 - とっっっても面白いです!!投稿頑張って下さい!(ここで宣伝します)私『どっちが強いかしら？【鬼滅の刃】【東京喰種】』とゆうのを書いてます！是非読んで下さい！ちなみに失敗作があるんですが、同じ題名なので･･･1話だけのが失敗作です。 (2020年5月13日 14時) (
レス) id: a7e0927490 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 蓮さん» ありがとうございます(*^^*) (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - とても面白かったです。勉強頑張ってください。投稿楽しみにしています。 (2020年5月12日 8時) (レス) id: 4672972585 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒薔薇 | 作成日時：2020年3月26日 3時
