第100話 スカットの軌道 ページ5
青学が押されているのには変わりないが、ここから反撃が始まる。
左への確率75%
ショートクロスの確率85%
と、どんどん予測していく乾先輩。
鳳さんはこんな短時間でデータ収集ができるはずがないと思ったようで、意表を突くためにストレートのロブを打つ。
乾「ストレートロブの確率100%」
それすらも読む乾先輩。
すごい超えて怖いです。←
その後も青学は2人ともネット近くに立っていたのだが、乾先輩は海堂に向かって3歩下がろうかという。
すると、珍しくスマッシュを打った海堂が決め、青学は1ゲームとった。
忍足「たった3ゲームで…、たいした観察力や。」
向日「イヤなテニスをやりやがるぜ…。」
跡部「(いいコンビぶつけてくるじゃねーか手塚。)」
海堂のスタミナがなければ、乾先輩のデータ収集は成り立たなかった。
確実に氷帝にとって驚異となり得る。
良いペアだ。
それから青学は2ゲーム連取し、試合は完全に青学ペースとなる。
次は向こうのスカットサーブが飛んでくる。
しかし、最初もダブルフォルト、次もダブルフォルトとミスを連発する鳳さん。
菊丸「?」
『ほんと細かいとこ見てるなあ乾先輩…』
実はよーく見ると、鳳さんは右サイドを狙おうと意識すると打つ瞬間に右手首をコネる癖がある。
そうすると、スカットの軌道上必ずネットとなる。
それを乾先輩は逆手にとったのだ。
相手から見て右側にいる乾先輩はあえて真ん中寄りに居ることによって、相手に意識的に右を狙わせている。
しかもスカットサーブはコントロールが極めて難しい技。トリックがわかったからといって簡単に軌道を変えることは出来ない。
鳳「……!!」
ついに3連続ダブルフォルトとなる。
跡部「(恐るべし乾だな…)」
宍戸「右サイドじゃなく、正面に打っちまえ。」
たとえコースがわかっていても返すことなど出来ない、そう思っているのが既にミスだ。
海堂「ナメんじゃねーぞコラ!!」
鳳「!!」
海堂がそれに反応して返したのだ。
すかさずがら空きだった乾先輩の後ろへ返す宍戸さんだったが、それも乾先輩の計算通りだったようで、
海堂のブーメランスネイクが審判の下をくぐり抜け、シングルコートへと入る。
ついに、ブーメランスネイクが完成した。
ブーメランスネイクが、
海堂のものとなった瞬間だった。
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黒薔薇(プロフ) - 夢萌さん» ありがとうございます! (2021年2月15日 0時) (レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
夢萌 - 面白い。更新ファイトです。 (2021年2月14日 23時) (レス) id: de254ea931 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 鬼灯さん» 有難うございます! (2021年2月13日 1時) (レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯(プロフ) - わー!!Part3だ!!とっても面白くって一気に全部読みました!!更新頑張ってください!! (2021年2月12日 21時) (レス) id: 6816aad330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒薔薇 | 作成日時:2021年2月12日 19時