検索窓
今日:13 hit、昨日:11 hit、合計:223,406 hit

第8話 罠 ページ9

白熱する越前リョーマと海堂薫の試合。



桃「あの顔の怖さと言い、何からなにまで蛇みたいなやつだぜ。」


『越前は相変わらず余裕な表情のままというか、むしろ楽しそうだな。』


「へえ…あんなアングルで返すんだ。」という言葉にも余裕が見える。


しかし海堂のスネークはコートの端に打ち返す技なだけあって、越前は左右に走らされている。


越前は追いつくのがやっとという感じで、惜しくもアウト。


『さて、越前はどう出るのか…。』


越前は徐々に汗をかき始めている。
ランキング戦では初めてなだけあってギャラリーもざわめく。


これこそが海堂の狙い。
スネイクによって左右に大きく走らせることで、相手の体力をじわじわ減らして攻める。


外は雲一つない炎天下。


『あっついあっつい…あぁーあーつーいー。』


帽子かぶってても暑い(気がする)


こんな中走り回っていたら、常人ならとっくにバテている。


『なるほどね、』


桃「え?」


そろそろ越前の体力が限界になるかと思った海堂だったが、越前は何度も低い打球でライン際を狙ってきている。


しかも海堂はその玉がどんどん重く感じてきているようで、凄い汗をかき始める。


越前「ねえ、海堂先輩もすごい汗だね。そろそろその上着、脱いだら?」


海堂「!!」


そうである。越前のボールは重くなっているのではなく、それは自身が疲れていることによる錯覚。


乾「あれだけ低い打球を打ち続けるということは膝を曲げて低い姿勢で打ち続けなければならない。そうなると通常より2〜3倍も体力を使うことになる。つまり、」


『嵌められていたのは海堂の方だったというわけ。』


あれほどの低い打球を打つことは素人では難しい。


今後、越前の成長と共に、周りの成長も見れる気がした。


手塚「相手の切り札(JOKER)に気づいた者と、土壇場まで自分の優位を信じてそれに気づかなかった者とでは精神的疲労度が全く違う。

策に溺れたな、海堂。」


コート外からの厳しい一言。


『相変わらず厳しいですね部長。』


手塚「無論。」


ふと部長からコートへと視線を向けると、海堂はまだ粘っていた。2年の海堂が1年の越前に負けるということを、プライドが許さないんだろう。


しかし、その気持ちさえもぶっ飛ばすようなぶっ飛んだことをしだした越前。


海堂十八番のスネイクを打ったのだ。


『え、打てるの?初見で打てるもんなのあれって??』


これには私もあんぐりである。

第9話 マインドゲーム→←第7話 マムシの牙



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
246人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , マネージャー , 女主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒薔薇 | 作成日時:2021年1月14日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。