第48話 ゴールデンなペア ページ49
観月「なっ……」
『ふふふ。』
オーストラリアンフォーメーションを本番でやってのけたゴールデンペアをみて、観月は驚き、九条は不敵な笑みを浮かべる。
金田は菊丸が動いたことを確認するととっさにまずいと思い逆へ打ち返すが、大石はその打球をしっかりマークしており、ムーンボレーで返り討ちに。
菊丸「……(ニッ」
ちなみに菊丸は向こうの考えを読んでなのか、全く動こうとしない。
赤澤はたまらず力んでしまい、ストレスが溜まったのか思わず(?)
赤澤「ぬわああああ!!」
『!!?』(ドキドキドキ…)
その突然の叫びに九条はビックリするのだった。
不二「彼は場馴れしてるからね、自分の頭の熱気を放出させて気分を落ち着かせたんだよ。」
『(ナルホド…。)』
そこで、乾がゴールデンペアがしている陣形について説明を始める。
乾「あいつらの陣形はオーストラリアンフォーメーションといい、前衛が通常とは違う場所に立つことでレシーバーへ嘘をつくことができる。」
『加えて、サーブと同時に二人は左右に動くからさらにプレッシャーをかけれるうえ予測さえもさせないという、とても高度なフォーメーションである。』
乾「………。」←出番とられた
まさにゴールデンなペア。
桃と越前は絶対出来んと思うのであった。
『!』
ふと九条の顔が少し強ばる。
もう気づいたか、と思わぬ伏兵に驚きを隠せない。
伏兵とは金田のことを指す。金田はたった2球だけの間に青学の動きをしっかり観察していた。
(あのフォーメーションは、大石がサーブを打つと同時に菊丸は左右に動き、大石は左右斜め”前”に動かないと成立しない。)
金田「それなら…!」
パコンッ
大石「!」
金田はすかさず後ろに下がり、コートの最も後ろのコーナーを狙うロブをあげた。
結果としてはアウトだったが、しっかり見極めて打ってきたため侮れない。
『大石先輩と同じく、天性のダブルスプレーヤーか。』
聖ルドルフ学院は外部からの補強組がほとんどだが、赤澤と金田だけが元からいたメンバー。
金田は先輩の背中をずっと追って成長してきた。
なるほどなー。思わぬ伏兵がいたもんだ、と九条は楽しそうに目を細める。
赤澤「おい金田。
ロブをあげる!サポート頼むぞ!!」
金田「はい!!」
ここからが正念場だ。
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作者名:黒薔薇 | 作成日時:2021年1月14日 1時