マネージャーって大変なんですよ。【1】 (ページ48)

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第47話脅威のムーンボレーページ48

今のところ、D1は完全に聖ルドルフペースだ。

観月「菊丸くんはこちらのペースに落ちた。人間の集中力なんて時間が限られている。例外などなどな…い…？」

乾・越前「……(ニタ～」

顔が凄いことになってるぞおまえら。

観月サンはどうやら今更気づいたって遅い！とドヤ顔だが、菊丸先輩の集中力を舐めてもらっては困る。

ｽｯと菊丸先輩の顔つきが変わり、ラケットを腕で回し始めた。この状態は菊丸先輩が本気を見せる予兆。

そして、大石先輩。

彼の本領はコート全体を見て、広い視野と堅実なプレーで相手の動きを読みながら隙を突くというもの。

菊丸先輩のアクロバティックに隠れて地味になりがちだが、大石先輩がいてこその菊丸先輩のアクロバティックプレー。

やはり、かなり体力を使っている菊丸先輩。
集中力があるとはいえ、さすがに体は正直で、足が少しよろめいたところを見逃さなかった赤澤に狙われる。

大石「残念だな赤澤。これはダブルスだ。」

しかし菊丸先輩はそれを余裕で躱し、後ろでスタンバっていた大石先輩に託す。

ﾊﾟｺﾝｯ

『ムーンボレー…。』

そして大石先輩は十八番であるムーンボレーを放った。

乾「解説しよう。ムーンボレーとは相手の死角にロブ気味のトップスピンボレーを落とす技である。」

教えてもらったので私できます。←物凄い吸収力

観月サンがギリギリと悔しがっているのを見て、少し、ほんと少しだけ、ザマァミロとか思ってしまうのだった。

不二「………。」ﾆｺｯ

『………;』

思った瞬間不二先輩がこっちみたとか知らない。

――――――

その後、青学ゴールデンペアはムーンボレーから追い上げていき、ついにゲームカウントは4-4に。

観月「忌々しいぐらいだ。」

『ふふふ…。』(不敵な笑み)

赤澤「金田、大石のバックを狙うぞ。」

金田「！」

相手側のパートナーがようやく気づいた模様。

コートでは菊丸先輩がネット際のセンターラインをまたいで屈むという、これまでにない陣形を取っていた。

その名も、

『オーストラリアンフォーメーション、ね。』

観月「！？そのフォーメーションはいくらゴールデンペアとて…！」

『その通り。オーストラリアンフォーメーションはかなり高度な陣形。たとえゴールデンペアとて会得するのは簡単じゃない。』

だけど、

ゴールデンペアだからこそ成せる技とも言える。