第20話 人選ミス? ページ21
今のところ阿吽の呼吸と個々のテニスの強さで40−0まで順調に相手を追い詰めた。
『サイドがガラ空き。』
後ろのほうに落とされて越前がカバーに入るが、二人は一直線になってしまって片方がガラ空きになってしまう。
そこを見事狙われてしまうが、やはり実力があるので2人とも追いつきそうな動きを見せる。
布川「どんな脚力してんだよ…。」
まぁ点は取られてしまったが。
手塚「真ん中以外は意思疎通0だな。」
竜崎「全く…。」
相手はこれがシングルスだったら、、と慄いているようだった。
今はダブルスだが、もしこれがシングルスだった場合、1点も取ることはできないだろう。
次は相手チームがサーブを打つ番だ。
『なにあのサーブ…?』
越前「?」
桃「!!」
金髪の方がなんともヒョロいサーブを打った。
一瞬ふざけてんのかと思ったが、これはダブルスだと思い直す。
越前「ふーん…上手いね。あの玉林ペア。」
案の定、それは罠だった。
相手にチャンスを与えるようなプレイと見せかけて、サーブの隙に2人ともネット際に出るダブルポーチ作戦で見事越前の球を打ち返した。
テニスとはいえシングルスとダブルスは全く違う競技。求められる技術も少し変わってくる。
そこんとこを桃・越前ペアがどうカバーするかが見物だな。
・
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その後、試合は完全に玉林ペース。
またも陣形を崩された青学はついに追いつかれる。
『うーん…初戦敗退とか嫌だぞー。』
と何が変わるわけでもないがボヤいてみるマネージャー。
乾「ダブルスは普通コンビが取っている間にその穴を埋めるためにカバーするものだが、桃と越前は守備範囲が広い。よってかえって痛手になっている。」
どっちも取りに行ってしまうものだから、いつもサイドがガラ空きになってしまう。
乾の説明を聞き、もういっそ真ん中に線引いて各々シングルスでやれば?と思うマネージャー。
そのまま1セットを取られてしまい、桃と越前はベンチに1度戻る。
『はぁ…。』
桃「すまねえ…。」
越前「…。」
落ち込んでいるのか、桃と越前が2人で言い合いしているのを玉林中のペアが見て、仲間割れか?と茶化す。
そんな分かりやすい挑発に乗るわけない。バカじゃないんだから。
桃・越前「「(怒)」」
『エッ』
桃と越前は思いっきり怒った表情を見せていた。
『部長、私たちもしかして人選間違えましたかね。』(真顔)
手塚「あぁ。」(真顔)
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作者名:黒薔薇 | 作成日時:2021年1月14日 1時