マネージャーって大変なんですよ。【1】 (ページ3)

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第2話不二先輩ページ3

昨日は酷い目にあった。

なんで私が20周も走らなにゃならんのだ。マネージャーなのに。

手塚先輩よ、私は怒である。
後で絶対練習増やしてやろう←

『あ、スポドリ作んないと…にしても暑っついな死にそう…。』

スポドリの元になる粉とペットボトルをカゴに入れて、よいしょっと言いながら持ち上げる。

『ん？ここにあったボロいラケット処分しなきゃと思ってたんだけど、めっちゃピカピカになってる。』

とりあえず3本とも持っていく。

暑いのは苦手だ。フラフラするし、焼けるし、シャツは汗でベタベタ。

プレーヤーである皆はもちろん汗だくだけど、そのプレーヤーを支える側のマネージャーも走り回るので汗だくになるのである。

マネージャーって結構大変なのだ。

『水道の蛇口があっちい…。タオルタオル…。』

不二「大丈夫かい？」

『うわあっ！！？』

不二「ごめんね、驚かせるつもりはなかったんだけど。暑さでバテてないかなと思って。」

『あぁ～びっくりしました…。後ろからいきなり来ないでくださいよ…。まだ初夏ですし大丈夫ですよ…。』

不二「ふふふ」

ふふふってなんだ、ふふふって。

私より女子っぽい喋り方をするこの方は不二周助先輩である。

青学テニス部のレギュラーであり、シングルスプレーヤーの中では手塚先輩の次に曲者と言っても過言ではない。

すごい技が3つほどあるんだとか。

不二「Aちゃんはどう思う？あの子。」

『まぁ曲者であることは確かですねー。次のランキング戦もうすぐですけど、初1年レギュラーが誕生するかもしれないですね。』

不二「そうだね。楽しみだ。」

1年レギュラー出たらめっちゃ面白いな。今までそんなこと無かったようだし。

不二「僕は先に行くね。コートで何やら面白いことが行われているみたいだし。」

『えっ……コートでまた何やってんの…？』

不安でしかねえ…。

てか不二先輩、コートに戻るとかじゃなくて行くってことはまだ部室からコートに行く途中かい。

はよ練習せい。