マネージャーって大変なんですよ。【1】 (ページ44)

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第43話違和感の原因ページ44

その違和感は、
ダブルス2だけではなく、ダブルス1にも出ていた。

菊丸「なんか俺の嫌いなテニスしてくるんだよね。」

大石先輩は相手もよく調べてきているんだろう、と楽観的な様子だが、乾先輩はまだ疑っているようだ。

部長も違和感を感じている。

『何かあるな…。乾先輩。対戦相手のデータ見せて貰えます？』

乾「あぁ。おまえも違和感を感じているんだな。」

『えぇ。なんでしょうね、これを見る限りそんなプレーができるような感じではないんですけど。』

D1、D2で試合した相手は菊丸先輩や不二先輩などの苦手なテニスをできるような人ではない。

それは試合を見ていてわかる。

『誰かが裏で手を引いていると考えるのが妥当か…。』

だとすれば誰だ？

そこまでのデータを持ち、自分では無い人物にそれをさせる、まるで裏で駒を操っているような感じの奴。

『聖ルドルフ学院……。！乾先輩。』

乾「なんだ？」

『この人ってプレーヤーじゃないんですよね？この観月って人。』

乾「あぁ。データ収集や指示が優れているマネージャーだ。」

『こいつですね、違和感の原因は。』

乾「！」

そういうと、乾先輩は越前の試合を見ている観月という人物に近づいていった。

額に指をあてじっくり越前の試合を観察している。

乾「いいデータ取れました？」

観月「会えて光栄です。本当はコート内にいる彼女とも話したかったんですけど。ガードが固そうだからやめておきましょう。」

そう言って、そそくさとその場を後にした。

試合の結果は
D2.６－３
D1.６－２
S3.６－１

観月「やはり秋山三中では力不足だったか。せっかく青学の弱点を教えてやったのに…。」

『それは気になりますね。ぜひ私にも教えて貰えます？観月さん。』

試合が終わったあと、スタコラサッサと去っていった観月という人物の後を追い、話しかけてみる。

観月「おっと、聞かれていたようですね。会えて光栄だ。九条Aさん。」

何が会えて光栄だ、だよ。上辺だけの言葉のくせに。

観月「貴女のデータは少ないですからね、ぜひデータを取らせていただきたい。」

『全力でお断りします。データ使う人は苦手なんでね。』

乾「(……。)」←ちょっとショック

そこからお互い皮肉な言葉を言い合って別れた。

また会いましょうという言葉と共に。

絶対会いたくない相手ナンバーワンだ。

あ、跡部がNo.1か。

じゃああいつはNo.2だな。←跡部のウザさには勝てない