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一緒に ページ45
司会の大きな声と共に
参加者は一斉に走り出す
Aは第一走者の様で
紙の入った箱に少し緊張した面持ちで
箱に手を入れている
なんでこれを見て欲しかったのか
いまだによくわからない
Aは立ち止まりそっと引いた紙を開く
しばらく考えた後
走り始めた
あいつのオーダー用紙なんて書いてあったんだ
あいつにとって一番借りにくい物
1人ボーッと考えを巡らせる
真っ直ぐ俺の元に走ってきたA
少し呼吸を整え
「一緒に来てください」
真っ赤な顔で俺に声を掛けた
その声は他の歓声に消えてしまいそうなほど小さい
しかし俺の耳には
周りの音が聞こえないほど
はっきり届いた
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作者名：ミルクティー | 作成日時：2020年3月28日 16時
